エクソンモービル(ティッカー:$XOM)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.14 | $2.01 | 〇 |
売上高 | $93.06B (YoY -4.4%) | $90.99B | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の業績
- 第2四半期の収益は92億ドルで、過去10年間で2番目に良い第2四半期の結果
- ガイアナとパーミアン盆地での生産が記録的な水準に到達
- パイオニア社の買収を含めると、パーミアン盆地の生産量は日量120万バレルに達した
- 高収益のパフォーマンス製品の販売が四半期比5%増加し、新記録を達成
株主還元
- 第2四半期に95億ドルを株主に還元、うち43億ドルが配当金
設備投資
- 2024年の設備投資ガイダンスを従来の範囲の上限である250億ドルに引き上げ
- パイオニア社の買収に伴い、追加で60億ドルの設備投資を見込む
質疑応答ハイライト
パイオニア社の統合進捗
- パイオニア社の資産は第2四半期に記録的な生産を達成
- 統合は予想を上回るペースで進行中
- パイオニアの遠隔ロジスティクスセンターをExxonMobilの掘削・完了作業にも活用
- パイオニアの水インフラをMidland盆地で活用予定
- 12月の企業計画更新時に、シナジー効果の詳細を発表予定
ガイアナプロジェクトの進捗
- ガイアナでの生産は予想を上回るパフォーマンスを継続
- 3つのFPSO全てが設計能力を上回る生産を達成
- 技術組織とグローバル運営・持続可能性組織の貢献により、継続的な改善を実現
- 今後の開発でも設計能力を上回る生産が期待される
Golden Passプロジェクトの進捗
- Zachry社との和解が成立し、プロジェクトが再開
- 現在の見込みでは、当初の予定から約6ヶ月遅れの2025年後半に初出荷を予定
- プロジェクトチームは可能な限り早期の完成を目指して取り組み中
低炭素事業の展開
- 炭素回収・貯留、青色水素、リチウム生産など多岐にわたる取り組みを推進
- 各事業で技術開発、インフラ整備、市場開発、政策提言など複雑な課題に直面
- 既存の能力を活用しつつ、長期的に持続可能で競争力のある事業モデルの構築を目指す
- IRA法案の最終規則が青色水素プロジェクトの投資決定に重要
コスト削減の進捗
- 年初来で税引前ベース10億ドルの構造的コスト削減を達成
- メンテナンスの最適化、サプライチェーンの効率化が主な要因
- 集中化された組織が標準化とデータ活用を通じて効率化を推進
- 2019年から2027年までに150億ドルのコスト削減を目指す
需要動向
- 化学製品の需要はGDP成長率を1-2%上回る成長率に回復
- 石油製品の需要は世界的に記録的な水準を維持
- 中国は高成長率ではないものの健全な成長を継続
- 米国も妥当な経済状況と成長を示す
- 欧州は最も厳しい状況にあり、政策による経済への悪影響が懸念される
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