ウォルマート(ティッカー:$WMT)の2025年第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.67 | $0.65 | 〇 |
売上高 | $169.30B (YoY +5.%) | $167.4B | 〇 |
ガイダンス 2025Q3EPS | $0.515 ($0.51~$0.52) | $0.55 | × |
ガイダンス 2025Q3売上高 | $167.7B ($166.9B~$168.5B) | $165.6B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $2.39 ($2.35~$2.43) | $2.43 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $675.65B ($672.4B~$678.9B) | $672.7B | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第2四半期の総売上高は前年同期比4.9%増(為替変動の影響を除く)
- 米国ウォルマートの既存店売上高は4.2%増
- eコマース売上高は全体で21%増
利益
- 調整後営業利益は前年同期比7.4%増(為替変動の影響を除く)
- 調整後EPSは0.67ドルで、ガイダンスの0.62-0.65ドルを上回る
通期見通し
- 通期売上高見通しを3.75-4.75%増に引き上げ(従来3-4%増)
- 通期調整後営業利益見通しを6.5-8%増に引き上げ(従来4-6%増)
- 通期調整後EPS見通しを2.35-2.43ドルに引き上げ(従来2.23-2.37ドル)
その他
- グローバル広告収入は26%増
- 会員収入は23%増
- eコマース損失は縮小、米国とFlipkartで大幅改善
質疑応答ハイライト
消費者動向と業績見通し
- 現時点で消費者の弱さは見られていない
- 第2四半期の各月の売上は一貫して堅調
- 後半期の見通しは、現在の傾向の継続を想定
- 経済・地政学的な不確実性を考慮し、慎重な見通しを維持
eコマース戦略と収益性
- eコマース売上は22%増、週間アクティブユーザーは20%増
- 生成AIを活用し、商品カタログの品質を大幅に向上
- 配送密度の向上により、1注文あたりの純配送コストを40%近く削減
- 核となるeコマース事業の収益性が大幅に改善
- 将来的にeコマース事業全体の黒字化を目指すが、具体的な時期は明言せず
会員制プログラムの状況
- Walmart+会員数は二桁成長
- Sam’s Clubは会員数が過去最高を記録
- 会員維持には完璧な注文履行が重要
- 所得層に関わらず、幅広い顧客層に適用可能なプログラムを目指している
物価動向と価格戦略
- 米国ウォルマートとSam’s Clubは全体的にわずかなデフレ傾向
- 生鮮食品は需給に応じて価格が変動
- 日用品や加工食品はインフレ圧力が根強い
- ブランドサプライヤーに対し、積極的に値下げを要求
自動化の進捗状況
- 地域配送センターの自動化は計画通り進行中
- 年末までに約3,000店舗が自動化施設からの配送を受ける予定
- 生鮮食品の自動化は3施設で開始
- フルフィルメントセンターの自動化が最も進んでおり、精度や効率性が向上
ホリデーシーズンの見通し
- 経済環境の変動に対応できる体制を整えている
- 積極的な姿勢で在庫を確保
- 早期の学校関連需要の好調さは、ハロウィンやクリスマス商戦にも良い兆し
コメント