ウェルズファーゴ(ティッカー:$WFC)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.42 | $1.35 | 〇 |
売上高 | $20.38B (YoY -0.5%) | $20.58B | × |
業績ハイライト
業績概要
- 2024年第4四半期の純利益は51億ドル、希薄化後1株当たり利益は1.43ドル
- 希薄化後1株当たり利益は前年比11%増
- 手数料収入は前年比15%増と大幅に成長
- 費用は前年比で減少、FDIC特別賦課金と退職金の減少が寄与
資本・株主還元
- 共通株配当を15%増配
- 約200億ドルの自社株買いを実施(前年比64%増)
- 2019年第4四半期以降、平均発行済株式数を21%削減
- CET1比率は11.1%と規制最低所要水準+バッファーの9.8%を大きく上回る
ビジネスの進捗
- クレジットカード事業:2024年に240万以上の新規口座を獲得、利用額も170億ドル増加
- ホームレンディング事業:発表以来、人員を47%削減、第三者向けローンサービス提供額を28%削減
- コマーシャルバンク:関係マネージャーとビジネス開発担当者を未開拓・成長市場で増員
- コーポレート・インベストメントバンク:2019年以来75名以上の新規採用、市場シェアも拡大
規制対応の進展
- 2016年に発行された販売慣行に関するOCCの同意命令が2024年初めに終了
- 2019年以降、6つの同意命令が規制当局により終了
- オペレーショナルリスクとコンプライアンスのインフラは大きく改善
質疑応答ハイライト
預金動向と見通し
- 無利息預金から有利息預金への移行は減速
- 消費者向け金利は景気循環を通じてほとんど変動せず
- プロモーション目的の貯蓄預金とCD金利は過去90-120日で低下
クレジットカード事業の収益性
- 新商品投入から3.5年経過し、初期のビンテージが成熟段階に
- クレジットパフォーマンスはモデル通りに推移
- 新規口座獲得も順調に推移し、今後1-2年で収益貢献が本格化する見込み
2025年度見通し
- 純金利収益は前年比1-3%増加の見込み
- 2025年度の費用は約542億ドルを予想
- リスク・コントロールインフラ整備が引き続き最優先事項
- テクノロジー・デジタルプラットフォームへの投資を継続
戦略的方向性
- オーガニック成長機会に100%注力
- カード、ウェルス、投資銀行、資本市場など各事業での成長機会を追求
- リスク管理を重視しながら規律ある成長を目指す
- ROTCEは15%を目標とし、さらなる改善余地も
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