ウェスタンデジタル(ティッカー:$WDC)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.44 | $1.17 | 〇 |
売上高 | $3.76B (YoY +40.8%) | $3.74B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $1.70 ($1.55~$1.85) | $1.76 | × |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $4.10B ($4.00B~$4.20B) | $4.23B | × |
業績ハイライト
第4四半期の業績
- 売上高は38億ドルで、前四半期比9%増、前年同期比41%増
- 非GAAPベースの1株当たり利益は1.44ドル
- 非GAAPベースの粗利益率は36.3%で、ガイダンスの上限を上回る
通期の業績
- 売上高は130億ドルで、前年比6%増
- 非GAAPベースの粗利益率は22.8%で、前年比7.1ポイント改善
- 非GAAPベースの営業利益率は3.9%で、前年比8.7ポイント改善
事業セグメント別の業績
- クラウド売上高は19億ドルで、前四半期比21%増、前年同期比89%増
- クライアント売上高は12億ドルで、前四半期比3%増、前年同期比16%増
- コンシューマー売上高は7億ドルで、前四半期比7%減、前年同期比5%増
第1四半期のガイダンス
- 売上高は40億ドルから42億ドルの範囲
- 非GAAPベースの粗利益率は37%から39%の範囲
- 非GAAPベースの1株当たり利益は1.55ドルから1.85ドルの範囲
質疑応答ハイライト
HDDの粗利益率について
- HDDの粗利益率は36.1%で、長期目標範囲を上回った
- 製造フットプリントの最適化とコスト削減施策が奏功
- UltraSMR技術の採用が進み、TCO改善に貢献
- 顧客からの52週間先までの需要予測を得ることで、供給と需要のバランスを改善
- 技術革新を続けることで、今後も粗利益率の向上を目指す
NANDの需給バランスと価格動向
- 企業向けSSDなど交渉型市場では価格上昇が続いている
- コンシューマー向けなど取引型市場では需要が弱く、価格動向も異なる
- 製品ミックスの変動が大きく、四半期ごとの数字に影響を与えている
- 下半期も需要が供給を上回ると予想しており、来年も同様の傾向が続くと見込んでいる
HDDの市場シェアと生産能力
- 第2四半期連続で50%以上の市場シェアを獲得
- 高いTCO(総所有コスト)を実現する製品ラインナップが評価されている
- 32TBドライブのサンプル出荷を開始し、業界最高容量を実現
- 現在の生産能力に満足しているが、顧客からの長期的な需要予測を基に追加投資を検討する可能性あり
NANDの設備稼働率と設備投資計画
- NANDの製造設備は現在フル稼働している
- 第1四半期の設備投資は売上高の約2%程度を予定
- 将来の投資については、事業の収益性に焦点を当てて検討を続ける
業界構造の変化とコスト削減
- HDD事業では製造基盤のリセットにより、生産量増加に伴うコスト改善を実現
- テラバイトあたりのコストを年間高単位%で削減することを継続
- NAND事業では年間15%程度のコスト削減を継続
- 技術革新を通じたコスト削減が両事業の重要な柱となっている
コメント