バーティブ(ティッカー:$VRT)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.67 | $0.57 | 〇 |
売上高 | $1.95B (YoY +12.7%) | $1.94B | 〇 |
ガイダンス 2024Q3EPS | $0.67 ($0.65~$0.69) | $0.63 | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $1.96B ($1.935B~$1.985B) | $1.97B | × |
ガイダンス 通年EPS | $2.50 ($2.47~$2.53) | $2.39 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $7.665B ($7.59B~$7.74B) | $7.69B | × |
業績ハイライト
第2四半期の業績
- 有機売上高は前年比14%増加
- 調整後営業利益は3億8200万ドルで、前年比1億3100万ドル増加
- 調整後営業利益率は19.6%で、前年比510ベーシスポイント改善
- 調整後希薄化後EPSは0.67ドルで、前年比0.21ドル増加
- 調整後フリーキャッシュフローは3億3300万ドルで、前年比1億ドル以上改善
通期見通しの引き上げ
- 有機成長率を13%に引き上げ
- 調整後営業利益を14億3500万ドルに引き上げ
- 調整後営業利益率を18.7%に引き上げ
- 調整後フリーキャッシュフローを8億7500万ドルに引き上げ
受注状況
- 第2四半期の受注は前年比57%増加、第1四半期比10%増加
- ブック・ツー・ビル比は1.4倍
その他のポイント
- 純負債レバレッジは1.8倍に改善
- 流動性は12億ドルに強化
- 11月18日に投資家向けイベントを計画
質疑応答ハイライト
受注トレンドについて
- 第3四半期の受注成長率は10-15%程度を見込む
- 大型案件のタイミングが四半期ごとの変動要因になる
- 市場全体の見通しは引き続き非常にポジティブ
- 過去12ヶ月の受注トレンドは30-35%程度で推移し、長期的な成長を支える強さを示している
- キャンパス型の大型案件は、個別の発注ごとに受注計上
価格設定について
- 需給環境は引き続き好調で、競争優位性を維持
- 価格設定能力は過去2-3年で強化
- 顧客は洗練されたプレーヤーだが、価格とコストのバランスは今後もポジティブを維持する見込み
生産性向上について
- 生産性向上は価値創造の重要な要素の1つ
- 事業の成長に伴い、効率性向上の機会も拡大
- 20%以上の長期的な利益率目標に向けて順調に進捗
サービス事業の重要性
- 定期的な収益源として重要
- 製品・ソリューション事業での競争優位性にも貢献
- 顧客のインフラ稼働率と信頼性向上に不可欠
- 複雑化する技術に対応するためのプロジェクト管理やコミッショニングの重要性が増加
市場シェアについて
- 受注トレンドから見てシェア拡大の兆候
- クラウド/コロケーション市場の14-17%成長に対し、Vertivの受注は好調
- AI関連のTAMは1メガワット当たり335万ドルと想定
データセンター市場の価格動向とVertivの価格設定
- データセンター市場の価格上昇とVertivの価格設定には直接的な相関関係はない
- 顧客や技術ごとに需給バランスが異なるため、一般化は難しい
- 大手コロケーションやハイパースケーラーは洗練された購買戦略を持つ
- Vertivは価値提案を適切に価格に反映できる環境にある
液冷技術の競争力
- 単なる製品だけでなく、制御技術や製造プロセス、スケーラビリティ、サービスが重要
- システムインテグレーターは競合だけでなく、販路としての役割も果たす
- 液冷関連の受注やバックログの伸びに満足
エンタープライズ市場の見通し
- AIの普及に伴い、当初想定の3-5%成長を上回る可能性
- パイプラインに前向きな兆候が見られるが、まだ初期段階
APACの利益率改善
- 年初来では前年比100ベーシスポイント改善
- 下半期にさらなる改善を見込む
- VOS原則はAPACでも他地域同様に機能する
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