決算:UNH 2025Q2

決算

ユナイテッドヘルス(ティッカー:$UNH)の2025年度第2四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for UNH

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$4.08$4.45×
売上高$111.62B
(YoY +12.9B)
$111.62B
ガイダンス
通年EPS
$16.0$20.9×
ガイダンス
通年売上高
$446.75B
($445.5B~$448.0B)
$449.07B×

業績ハイライト

連結業績概要(2025年第2四半期)

項目実績前年同期比
売上高約1,120億ドル+13%
調整後EPS4.08ドル前年比減少
調整後EPS通期見通し16ドル以上下方修正
通期売上高見通し約4,480億ドル+11%
医療費率(MCR)89.25%(±25bps)当初見通し86.5%から上昇
営業CF見通し約160億ドル(純利益の1.1倍)
  • EPS減少の主要因は医療コストの想定超過(+65億ドル)
    • メディケア:+36億ドル
    • コマーシャル:+23億ドル
    • メディケイド:残り
  • ポートフォリオ施策中止によるマイナス影響:約10億ドル。
  • 過年度調整や和解金などその他要因:約8.5億ドル。

UnitedHealthcare(保険事業)

項目実績
Q2売上高861億ドル(+120億ドル)
営業利益21億ドル(▲19億ドル)
  • メディケア・アドバンテージ(MA)の医療費トレンド:当初想定5%超 → 実績7.5%。
  • MA医療利用増:外来・ER・入院とも増加、診療強度上昇が要因
  • 2026年MA価格戦略:10%のトレンドを想定、利益回復に向け給付削減・PPO商品撤退(60万人影響)。

Optum

セグメントQ2売上高前年同期比主なポイント
Optum Health252億ドル▲18億ドルVBC(バリュー・ベース・ケア)事業の収益性悪化
Optum Insight48億ドル+6%サイバー攻撃影響の回復遅れ
Optum Rx385億ドル+19%売上は増加も、GLP-1薬剤や新事業コストで利益率低下
  • Optum Healthの利益下振れ要因(▲66億ドル)
    1. VBC事業の新規患者増・複雑症例増
    2. 医療トレンド上昇
    3. V-28リスクモデル移行の失敗
    4. ポートフォリオ施策中止(▲20億ドル)
  • VBC事業のマージン推移(2025年)
    • 2021年以前のコホート:8%以上
    • 2022–23年コホート:2%
    • 2024–25年コホート:マイナス

ガイダンス・方針

  • 2026年
    • MA:利益率2〜4%目標(IRA影響反映)
    • 2026年MA価格設定:トレンド10%想定
    • PPO型商品からの撤退で60万人影響
  • Optum Health長期目標マージン:6〜8%(VBCは5%)

質疑応答ハイライト

Q1: Optum Healthの利益回復の見通しは?

Q(UBS)
MA再価格設定に伴うキャピテーションレート上昇がOptum Healthにプラスか?

A(Patrick Conway)

  • UHCおよび他社の価格改定がキャピテーションレートに反映 → V-28による40億ドル逆風の50%を緩和
  • 残り50%はAIを活用したコスト削減と患者コホートの成熟で改善。

Q2: 2026年EPS成長の要因は?

Q(Wolfe Research)
2025年後半のEPSランレートと、2026年の成長ドライバーは?

A(John Rex)

  • 2025年後半EPSランレートは約6ドル程度。
  • 80%の保険料収入が1月に再価格設定されるため、2026年は利益回復が顕著。

Q3: 長期EPS成長率と各事業のマージン目標は?

Q(Nephron Research)
過去に掲げたEPS成長率13〜16%は維持されるか?

A(経営陣)

  • 直近は低成長だが中長期的には低2桁成長に回帰可能
  • UHCの目標マージンレンジに変更なし(MAはIRA影響で2〜4%へ再定義)。

Q4: ポートフォリオ施策の中止はどう影響するか?

Q(BofA)
ポートフォリオ施策の中止はEPS成長余地を減らすのか?

A(Robert Hunter)

  • 事業売却などを中止し、既存事業の収益性改善に集中
  • 見直した事業も今後の収益貢献余地あり。

Q5: 管理・戦略レビューの進捗は?

Q(Bernstein)
マネジメントや戦略レビューの変更点は?

A(経営陣)

  • 毎月の経営レビューと財務レバーの詳細分析を復活
  • 人材刷新、意思決定の迅速化、優先事項の集中を実施。

Q6: 投資方針の見直しは?

Q(JPMorgan)
2026年に追加投資の必要性は?

A(Hemsley)

  • Optum InsightやAIへの投資を強化。
  • 2026年から寄与が始まり、本格的な成果は2027年以降に顕在化

Q7: Medicaidの利益率見通しは?

Q(Mizuho)
2026年のMedicaid利益率は?

A(経営陣)

  • 2025年は損益分岐、2026年は**▲1%〜▲1.7%の赤字予想**。
  • 長期目標マージンは約2%。

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