テキサスインスツルメンツ(ティッカー:$TXN)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.47 | $1.37 | 〇 |
売上高 | $4.15B (YoY -8.4%) | $4.12B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | $1.13 ($1.07~$1.29) | $1.41 | × |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $3.85B ($3.70B~$4.00B) | $4.08B | × |
業績ハイライト
決算概要
- 売上高は42億ドル(前年同期比-8%、前期比+9%)
- アナログ部門の売上高は前年同期比-4%
- 組込み部門の売上高は前年同期比-27%
- その他部門の売上高は前年同期比-5%
- 粗利益は25億ドル(売上高比60%)、前期比で180ベーシスポイント改善
- 営業利益は16億ドル(売上高比37%、前年同期比-18%)
- 1株当たり利益は1.47ドル(想定外の利益0.03ドルを含む)
財務・キャッシュフロー
- 営業キャッシュフローは17億ドル(直近12ヶ月で62億ドル)
- 設備投資は13億ドル(直近12ヶ月で48億ドル)
- フリーキャッシュフローは直近12ヶ月で15億ドル
- CHIPS Act投資税額控除として2.2億ドルを受領
- 配当金として12億ドル、自社株買いとして3.18億ドルを支出
- 配当を5%増配(21年連続の増配)
- 現金および短期投資は88億ドル、総債務は140億ドル
- 在庫は43億ドル(前期比1.9億ドル増)
次期見通し
- 第4四半期の売上高見通しは37-40億ドル
- 第4四半期の1株当たり利益見通しは1.07-1.29ドル
- 実効税率は約13%を見込む
質疑応答ハイライト
自動車市場の状況について
- 第3四半期の自動車向け売上は前期比7-8%増
- 中国市場が成長を牽引し、第2四半期に20%、第3四半期も20%成長
- 中国でのEV市場の成長と部品搭載量の増加が寄与
- 中国以外の市場は2023年第3四半期をピークに弱含み傾向が継続
- 中国は自動車向け売上の約20%を占める
- 中国のOEMおよびTier 1サプライヤーの競争力が向上
産業市場の状況について
- 産業市場は2022年第3四半期をピークに8四半期連続で減少
- ピーク時から30%以上の減少
- 12のセクターのうち、多くはボトムで横ばい
- 工場自動化セクターはまだ底打ちせず、減少傾向が継続
- 家電とパワーデリバリーの2セクターのみ回復傾向
- 顧客の在庫調整は継続中
個人向け電子機器市場について
- 第3四半期は前期比30%増
- 2021年第3四半期のピークと比較すると約20%低い水準
- スマートフォンやノートPCなど主要セクターで広範な成長
- 供給制約時に産業・自動車向けを優先したため、設計サイクルの短い個人向け電子機器市場での回復余地が大きい
在庫・生産について
- 第4四半期も数億ドル規模の在庫増加を予定
- 工場稼働率は第4四半期にやや低下見込み
- 在庫は多くの顧客向けで長期的に使用可能な低リスク品
- リードタイムは多くの製品で10週間未満
- 顧客の在庫状況の可視性は限定的
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