台湾セミコンダクター(ティッカー:$TSM)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $2.24 | $2.22 | 〇 |
売上高 | $26.88B (YoY +38.8%) | $25.99B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $25.4B ($25.0B~$25.8B) | $24.75B | 〇 |
業績ハイライト
2024年第4四半期の業績
- 売上高は前四半期比14.3%増
- 粗利益率は前四半期比1.2ポイント増の59%
- 営業利益率は前四半期比1.5ポイント増の49%
- EPS:14.45台湾ドル、ROE:36.2%
プロセス技術別売上高構成比(2024年第4四半期)
- 3nmプロセス:26%
- 5nmプロセス:34%
- 7nmプロセス:14%
- 先端プロセス(7nm以下)合計:74%
プラットフォーム別売上高構成比(2024年第4四半期)
- HPC:53%(前四半期比19%増)
- スマートフォン:35%(同17%増)
- IoT:5%(同15%減)
- 自動車:4%(同6%増)
- DCE:1%(同6%減)
2024年通期業績
- 売上高:900億米ドル(前年比30%増)
- 粗利益率:56.1%(前年比1.7ポイント増)
- 営業利益率:45.7%(前年比3.1ポイント増)
- EPS:45.25台湾ドル(前年比39.9%増)
- ROE:30.3%(前年比4.1ポイント増)
- 設備投資:298億米ドル
- 営業キャッシュフロー:1.8兆台湾ドル
- フリーキャッシュフロー:8,700億台湾ドル
2025年第1四半期見通し
- 売上高:250-258億米ドル(前年同期比34.7%増)
- 粗利益率:57-59%
- 営業利益率:46.5-48.5%
質疑応答ハイライト
海外工場について
- アリゾナ工場は2024年第4四半期に量産開始、台湾と同等の歩留まりを達成
- 第2工場は建屋がほぼ完成、2025年に装置搬入予定
- 第3工場の計画も進行中
- 海外工場は2-3%の利益率希薄化効果あり
- 規模の小ささ、サプライチェーンコストの高さ、エコシステムの未成熟さが主な要因
AI関連需要
- 2024年のAIアクセラレータ売上高は全体の10%台半ば
- 2024年の3倍増の後、2025年も倍増を予想
- 2024年以降5年間のCAGRは40%台半ばを予想
- CoWoSキャパシティは需要に対して逼迫、拡張を継続
- エッジAIによりシリコン使用量は5-10%増加、交換サイクル短縮も期待
長期見通し
- 2024年以降5年間の売上高CAGRは20%近くを予想
- 2025年の設備投資は380-420億米ドルを計画
- 長期的な粗利益率目標は53%以上を維持
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