トースト(ティッカー:$TOST)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.02 | -$0.02 | 〇 |
売上高 | $1.24B (YoY +26.8%) | $1.22B | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の主要な業績
- 純増加ロケーション数が四半期記録となる8,000件を達成
- リカーリング総利益は前年同期比29%増の3億4,400万ドル
- 調整後EBITDAは9,200万ドル
- GAAPベースでの利益を予想より早く達成
財務ハイライト
- ARR(年間経常収益)は29%成長
- SaaS ARRは35%成長
- 決済ARRは24%成長
- GPV(決済取扱高)は405億ドルで前年同期比26%増
- ロケーション当たりGPVは前年同期比約3%減
通期見通し
- リカーリング総利益の成長率を27-29%に引き上げ
- 調整後EBITDAを2億8,500万-3億500万ドルに引き上げ
- 通期でGAAPベースの損益均衡を見込む
質疑応答ハイライト
レストラン業界の健全性について
- GPVペースは第2四半期と同様に前年比3%減で推移
- マクロ環境は変動的だが、レストラン業界は様々な経済サイクルを通じて回復力を示してきた
- 四半期GPVは405億ドルに達し、様々な経済サイクルを通じてビジネスを管理する能力に自信
製品の反響と顧客の採用状況
- データとAIを活用したベンチマーキングツールが好評
- CRMツールでの生成AIの活用
- Toastテーブル、ケータリング、オンライン注文、新しいウェブサイト製品などのゲスト関連製品が好評
- 従業員クラウド側では給与計算製品に注力
- スイート化により、製品の購入と販売を容易にし、ARPU成長を促進
新規市場への投資判断について
- コアビジネスの単位経済性が健全であることを確認
- 新しいセグメントでも良好な成長ドライバーを確認
- 単位経済性が健全である限り、投資を継続する方針
レガシーシステムの置き換え機会について
- エンタープライズセグメントでは変換サイクルが遅いため、多くのレガシーシステムが存在
- 小売分野では、10年前のレストラン業界のように、優れたクラウドプロバイダーが不在
- 国際市場でも、GPVの高い大規模レストランに多くのレガシーシステムが残存
アップセルチームと新規獲得チームの進捗
- アップセルチームは2年目で、多くの学びがある
- 新規獲得チームはロケーション成長に注力し、アップセルチームがARPU成長を担当
- 製品ポートフォリオの改善とスイート化により、製品の購入と販売を容易に
- Toast shopと製品主導の成長にも注力
新規分野(食品・飲料小売、国際展開)の貢献
- 国際展開は2,000ロケーションに達し、プラットフォーム拡大への投資が顧客に好評
- 小売分野は1,000ロケーションの予約を達成
- コアビジネスが主な成長ドライバーだが、新規分野も今後数年で重要な貢献者となることを目指す
GPVペースロケーションの詳細
- 前年同期比3%減は主に既存店売上の減少が原因
- ミックスの変化による影響は小さい
- セグメント間で顕著なパターンの違いは見られない
- 注文サイズや注文数に大きな変化はない
食品・飲料小売および国際展開への投資状況
- コアビジネスは11-12年目、新規分野は1-2年目
- 小売分野では在庫管理機能が好評
- 国際展開では多くの製品を市場に投入中
- 投資は段階的なアプローチを採用し、シグナルを確認してから増額
AI活用の状況と顧客の反応
- ゲストマーケティングツールでの生成AI活用が好評
- ベンチマーキング機能で業界データを活用し、メニュー設定や価格設定に役立つ情報を提供
- Sue Chefはプロンプトや推奨事項を提供するアンブレラプロジェクト
マクロ環境悪化時の対応策
- レストラン業界の回復力を信頼しつつ、状況を継続的に監視
- Toastプラットフォームの価値は景気低迷時にも持続
- 収益性の向上により、マクロ環境の変化に迅速に対応可能
- 現在のガイダンスは最新の見通しを反映しているが、マクロ環境は動的であることを認識
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