AT&T(ティッカー:$T)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.57 | $0.57 | 〇 |
売上高 | $29.8B (YoY -0.4%) | $29.92B | × |
ガイダンス 2024Q3EPS | $2.20 ($2.15~$2.25) | $2.22 | × |
業績ハイライト
第2四半期の主な業績
- 収益は前年同期比わずかに減少
- 調整後EBITDAは2.6%増加
- 調整後EPSは0.57ドル(前年同期は0.63ドル)
- フリーキャッシュフローは46億ドル(前年同期比約4億ドル増加)
モビリティ部門の業績
- ポストペイド携帯電話の純増数は41.9万件
- モビリティサービス収益は3.4%増加
- モビリティEBITDAは5.3%増加して92億ドル
消費者向け有線部門の業績
- ブロードバンド加入者数が4四半期連続で増加
- AT&Tファイバーの加入者数は23.9万件増加
- 消費者向け有線部門のEBITDAは7%以上成長
通期見通し
- 調整後EBITDAは3%程度の成長を予想
- フリーキャッシュフローは170億〜180億ドルの範囲を予想
質疑応答ハイライト
下半期の携帯電話市場の見通しと戦略
- 新デバイスサイクルに伴う季節性を想定
- 顧客ニーズに応じた柔軟な対応を準備
- AI機能搭載端末の影響は現時点で不明だが、過去の経験から大きな変化は予想していない
- 上半期の好調な業績により、下半期の変動にも十分対応可能
ファイバー事業の展開と戦略
- GigaPower事業の詳細は今後数ヶ月で公表予定
- 他社とのパートナーシップによる拡大も検討中
- 卸売や資本効率の高いアプローチも活用し、収益性を重視
- コンバージェンス(固定・モバイル融合)戦略を重視し、競合他社との差別化を図る
コンバージェンス戦略の重要性
- ファイバー展開地域では携帯電話シェアが5%ポイント高い
- 統合サービス顧客は満足度が高く、解約率が低い
- 長期的な顧客価値向上につながると確信
- 今後10年間にわたる重要戦略と位置付け
ネットワーク障害・データ漏洩への対応
- 顧客への影響を真摯に受け止め、適切な対応を実施
- 透明性を持った情報開示と再発防止に努める
- 現時点で業績への重大な影響はない
- セキュリティ対策の強化と技術革新を継続
スペクトラム政策と無線ネットワーク戦略
- 政策変更を求めて積極的に働きかけ
- 二次市場でのスペクトラム獲得も検討
- O-RAN技術の活用によるコスト効率化を推進
- ファイバー網との連携によるキャパシティ拡大を計画
コスト削減の進捗と今後の見通し
- マージン改善が継続、サービス収益成長を上回るペース
- 5Gとファイバーへの移行に伴う効率化を推進
- 規制面での柔軟性向上にも進展
- 技術革新による運用コスト削減効果も顕在化
携帯電話市場の成長鈍化懸念への見解
- 業界全体の成長鈍化は予想通りの展開
- シェア拡大による自社成長機会は依然として大きい
- 特に法人市場でのさらなる成長機会を模索
- 価格設定ではなく、価値提供による差別化を重視
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