ソーファイ(ティッカー:$SOFI)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.06 | $0.03 | 〇 |
売上高 | $771M (YoY +32.8%) | $748.9M | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $0.275 ($0.27~$0.28) | $0.25 | 〇 |
業績ハイライト
売上・利益・成長率
項目 | Q1 2025実績 | 前年同期比 | 備考 |
---|---|---|---|
調整後売上高 | $771M | +33% | 過去最高、5四半期ぶりの成長率加速 |
調整後EBITDA | $210M | +46% | EBITDAマージン:27%(前年比 +約3pt) |
純利益 | $71M | 約3倍増 | 純利益率9%、EPS $0.06 |
フィーベース売上 | $315M | +67% | 年率換算で$1.3Bに到達 |
非貸付セグメント売上 | $407M | +66% | 金融サービス・テックプラットフォームの合計 |
調整後EBITDAマージン | 27% | – | インクリメンタルマージン35% |
セグメント別
金融サービスセグメント
項目 | Q1 2025 | 前年同期比 | 補足 |
売上高 | $303M | 2倍以上 | 同セグメント過去最高 |
コン・プロフィット | $148M | 約4倍 | マージン49%(前年同期比 約2倍) |
NII(純金利収入) | $173M | +45% | 預金増による増加 |
非金利収入 | $130M | 約3.2倍 | フィーベースの拡大を反映 |
売上/プロダクト | $88 | +50% | 前年同期:$59 |
ローンプラットフォームビジネス(LPB)
項目 | Q1 2025 | 前期比 | 備考 |
売上 | $96M | +44% | $93Mがサードパーティへの個人ローン起源による |
起源額 | $1.6B | +41% | プラットフォーム手数料+50% |
年率起源額 | $6B規模 | – | 新契約により更なる成長見込み |
テクノロジープラットフォーム
項目 | Q1 2025 | 前年同期比 | 備考 |
売上高 | $103M | +10% | 既存顧客からのモネタイズ継続 |
コン・プロフィット | $31M | – | マージン:30% |
アカウント数 | 158M | −6% | 特定大口顧客による分散化が要因 |
貸付セグメント
項目 | Q1 2025 | 前年同期比 | 備考 |
売上高 | $412M | +27% | NII $361M(+35%)が主因 |
起源総額 | $7.2B | +66% | 過去最高。うち$5.5Bが個人ローン |
学生ローン | $1.2B | +59% | – |
住宅ローン | $518M | +54% | ホームエクイティローンが1/3以上 |
業績見通し(ガイダンス)
通期2025
項目 | 新ガイダンス | 旧ガイダンス | 成長率(前年比) |
売上高 | $3.235B − $3.310B | $3.2B − $3.275B | +24% − +27% |
調整後EBITDA | $875M − $895M | $845M − $865M | マージン:27% |
調整後純利益 | $320M − $330M | $285M − $305M | EPS:$0.27 − $0.28 |
有形簿価成長 | $585M − $600M | $550M − $575M | – |
Q2 2025
項目 | ガイダンス |
売上高 | $785M − $805M |
調整後EBITDA | $200M − $210M |
純利益 | $60M − $70M |
EPS | $0.05 − $0.06 |
質疑応答ハイライト
1. フィーベースビジネスへの移行可能性
Q(William Blair): LPBの急成長を受け、今後SoFi全体がフィーベース中心のビジネスになる可能性は?
A(Noto CEO): 将来的には収益の50%以上をフィーベースにしたい。現在は41%。LPBに加え、インターチェンジや保険・中小企業向け事業の拡大で可能。また、暗号資産ビジネス再参入も計画中。
2. テックプラットフォームのパイプライン
Q(Needham & Co): 最近の市場不安がテックプラットフォームの顧客獲得に影響していないか?
A(Noto CEO): 影響なし。2026年以降の収益貢献を見込む新契約が複数ある。金利安定化により、競争力維持に苦しむ伝統金融機関からの引き合いも増加。
3. 資本市場の強さ
Q(Mizuho): 市場の不透明感が高い中で、資本市場の強さについて?
A(Noto CEO / Lapointe CFO): LPB起源のローンを$3.1B売却、需要強い。Blue Owl、Fortressなどと合計$8.2B規模の新契約。年間で$12B以上の需要を実証。
4. Grad/Parent Plusローン規制の影響
Q(Morgan Stanley): 政府がGrad Plus/Parent Plusローンに制限をかけた場合、SoFiは対応できるか?
A(Noto CEO): 対応可能でむしろ好機。高ROE、連帯保証人付きで再ローン化も視野に。
5. LPBのテイクレート(手数料率)
Q(Morgan Stanley): 今期のテイクレートが高かったが持続可能か?
A(Lapointe CFO): 投資家需要が高く、価格交渉力が向上。クレジットボックス外の領域を拡大すれば更なる上振れ余地あり。
6. 金利低下と預金ベータ
Q(RBC): 金利低下が進んだ場合の預金ベータや成長への影響は?
A(Noto CEO / Lapointe CFO): SoFi Bankとして競争力のあるAPY維持が可能。預金ベータは65〜70%。預金はローンと連動して成長し、調整も柔軟。
7. クレジット方針と景気リスク
Q(JPMorgan): 景気の先行き不透明感が高まる中で、与信戦略に変更は?
A(Noto CEO): クレジットの健全性は維持。90日延滞率やNCLは安定。状況次第で即時対応可能。
8. In-SchoolローンとRefiの共存
Q(Barclays): In-schoolローンの拡大がRefiに悪影響を与えないか?
A(Noto CEO): 共存可能。事前返済も織り込んだバリュエーションをしており、収益性確保できる。
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