ルート(ティッカー:$ROOT)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.07 | $0.47 | 〇 |
売上高 | $349.4M (YoY +37.1%) | $306.79M | 〇 |
📊 業績ハイライト
売上・利益・成長率(前年同期比)
項目 | 数値 | 前年同期比の変化 |
---|---|---|
純収入(Net Income) | 1,800万ドル | +2,500万ドル改善 |
営業利益 | 2,400万ドル | +1,800万ドル改善 |
調整後EBITDA | 3,200万ドル | +1,700万ドル改善 |
グロス保険料収入 | +24%成長(YoY) | |
保有契約数(PIF) | 明確な数値なし(増加) |
✅ ポジティブポイント
- 純利益・営業利益ともに黒字化を継続(3四半期連続)。
- 調整後EBITDAも好調。
- 保険料収入は前年同期比+24%。
- 事故発生率58%(Gross Loss Ratio)で健全な水準を維持。
- コンバインド・レシオ96%(前年同期比で6pt改善)。
⚠️ 注意ポイント
- 季節性要因(税金還付・走行距離減)による一時的な追い風あり。
- 今後の四半期では利益率が低下する見通し。
資本構造と財務体質
項目 | 数値 |
---|---|
非担保資本(Unencumbered Capital) | 3億4,700万ドル |
保険子会社の余剰資本 | あり(具体数値なし) |
金利負担軽減 | 25bpsの引き下げ(BlackRockの融資契約見直しによる) |
ガイダンス・経営陣コメント
- CEOコメント(Alex Timm)
- 「2025年初は好調にスタート。季節要因による追い風を除いても、引き続きアンダーライティングの規律を維持。」
- 「新規契約の獲得は主にDirectとパートナーシップ両方での成長。」
- 「長期的な単位経済性(lifetime unit economics)を最重視。」
- CFOコメント(Megan Binkley)
- 「Q2以降は季節要因(嵐・ハリケーン)で損害率上昇見込み(60~65%の範囲)。」
- 「Directの投資は基本的にQ1がピークになる傾向がある。」
💬 質疑応答ハイライト
📌 質問①:パートナーシップ経由の新契約比率がQ1で鈍化した理由は?
Q(KBW Tommy McJoynt)
これまで四半期ごとに増加していたパートナーシップ比率がQ1では2ptしか増加していない理由は?今後の展望は?
A(CEO Alex Timm)
Q1はDirectチャネルが季節性で非常に強かった。今後はパートナーシップチャネル比率が再び上昇していく見込み。
📌 質問②:成長投資(マーケティング費用)の今後の推移は?
Q(KBW)
Q1でSales & Marketingが増加したが、今年の四半期別の投資推移は?
A(CEO & CFO)
- Q1は例年通りの税還付シーズン効果+需要の前倒し。
- PIFはQ2以降「ほぼ横ばい」。
- 年間を通じてはDirectはQ1が最大、以降は抑制的。
- パートナーシップ・州展開・ミッド/アッパーファネル戦略の拡大が次の焦点。
📌 質問③:州別戦略(特にカリフォルニア・フロリダ)の進捗
Q(KBW)
地理的成長でカリフォルニアやフロリダが目立っていたが、新州展開のアプローチは?
A(CEO)
新州は「保守的な価格とアンダーライティング」で開始し、実データを見て徐々にスケール。成長までに6~12ヶ月かかる。
📌 質問④:季節性(税金還付・関税)による成長への影響は?
Q(Wells Fargo Elyse)
Q1の成長に税金還付や関税の影響はどの程度?
A(CEO & CFO)
- 税金還付は毎年あるが、今年は「やや強め」。
- 関税により、車購入者からの需要が一部前倒しされた可能性あり。
- Q2以降はPIFが横ばいに推移する見通し(特にDirectで解約率上昇あり)。
📌 質問⑤:関税による影響と価格改定の必要性
Q(Wells Fargo)
関税が与える損害率への影響と、それに対する価格改定の方針は?
A(CEO)
- 関税影響は「ローミドルのシングルディジット(数%)」で許容範囲内。
- 必要ならば迅速に価格改定を実施。
- 当社の技術基盤により、市場の変化に即応できることが競争優位性。
📌 質問⑥:今後の四半期の利益見通しは?
Q(Wells Fargo)
今後も黒字継続の可能性は?
A(CFO)
- Q2/Q3は「季節要因で損害率上昇(嵐・ハリケーン)」→利益率は一時的に下がる。
- 単四半期で将来を判断すべきではない。NPVベースのマーケティングを継続。
📌 質問⑦:ExperianやHCAとの提携は今年の成長にどこまで貢献?
Q(Jefferies)
新パートナー(HCA, Experian)は今年のPIFにどの程度貢献?
A(CEO)
立ち上げ初期の段階。成長貢献には時間がかかるが、順調に進捗中。
📌 質問⑧:頻度・重大度トレンドの内訳と対応
Q(Jefferies)
頻度が5%減、重大度が7%上昇。非継続的要因は?価格対応の可能性は?
A(CEO)
- 傾向は予想範囲内。
- パートナーシップ経由の「より優良な顧客層」へのシフトが一因。
- 頻度低下+重大度上昇はそのセグメント特有の傾向。価格には織り込み済み。
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