ペイパル(ティッカー:$PYPL)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.19 | $0.99 | 〇 |
売上高 | $7.9B (YoY +8.2%) | $7.82B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 第2四半期の総取引高は前年比11%増の4,170億ドル
- 収益は為替変動の影響を除いて前年比9%増
- 非GAAP EPSは前年比36%増の1.19ドル
- フリーキャッシュフローは14億ドル
事業指標
- 総アクティブアカウント数は4億2,900万、前四半期比約200万増加
- 月間アクティブアカウント数は前年比3%増の2億2,200万
- アクティブアカウント当たりの取引回数は前年比11%増の60.9回
通期見通し
- 非GAAP EPSの成長率見通しを10%台前半〜中盤に引き上げ
- トランザクションマージン・ドルの成長率見通しを低〜中1桁台に引き上げ
- フリーキャッシュフロー見通しを約60億ドルに引き上げ
- 自社株買い計画を60億ドルに増額
質疑応答ハイライト
ブランド決済の成長戦略
- モバイル体験、保管済み決済、ユーザーインターフェースに注力
- 新しい保管済み決済体験で75-110bpsのコンバージョン率向上を確認
- 新しいペイシート体験を導入し、シンプル化とコンバージョン率向上を実現
- モバイルとウェブの両方でブランドの普及を活用
トランザクションマージン・ドルの成長要因
- 顧客残高の金利収入が約3ポイント寄与
- ブランド決済が引き続き収益性高く成長
- Braintreeが再び利益成長に貢献
- Venmoが顧客基盤と月間アクティブユーザーの成長から恩恵
- トランザクション損失が予想以上に抑制
下半期の投資計画
- マーケティング費用を上半期から下半期にシフト
- PayPalとVenmoのマーケティングおよびブランドキャンペーンを強化
- 新製品ローンチに向けたマーケティング支出を増加
- エンジニアリングと製品開発への再投資を継続
Fastlaneの展開と収益貢献
- 8月に米国で一般提供開始
- 開発者向けイベントを数週間後に予定
- 今年後半の業績予想には大きな影響を見込んでいない
- 導入に2-4週間程度かかるため、普及には時間がかかる見込み
- ネットワーク効果により、利用者が増えるほど効果が高まる
Appleとの競争状況
- PayPalは全プラットフォームとデバイスで最大のブランド決済
- デスクトップウェブでは過去4年間シェアを維持
- ブラウザ間で選択率に差がない
- 商人向けにエンドツーエンドのソリューションを提供
- 消費者に対して普及率、柔軟性、報酬性の高い体験を提供
Braintreeの収益性改善
- 収益性重視の戦略に転換
- 顧客との契約更新や全体的な関係性の見直しを実施
- 場合によっては収益シェアを下げる代わりに利益率の高い契約を締結
- 付加価値サービスの販売を強化
- 取引量の成長は正常化しつつあるが、利益率は改善傾向
コメント