ピュアストレージ(ティッカー:$PSTG)の2025年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.45 | $0.42 | 〇 |
売上高 | $879.84M (YoY +11.4%) | $869.19M | 〇 |
ガイダンス 2026Q1売上高 | $770M | $769.01M | 〇 |
業績ハイライト
Q4およびFY25の業績概要
Pure Storageは2025年度第4四半期(Q4)において、売上および利益がガイダンスを上回る堅調な業績を記録しました。年間売上は**初めて30億ドルを突破し、32億ドルに到達(前年比+12%)**しました。
項目 | Q4 FY25 | 通年 FY25 | 前年比(FY25) |
---|---|---|---|
売上 | $880M | $3.2B | +12% |
営業利益 | $153M | $559M | 最高記録更新 |
営業利益率 | 17.4% | 17.0% | – |
サブスクリプション売上 | $385M | – | +17% |
RPO(残存パフォーマンス義務) | $2.6B | – | +14% |
- **Evergreen//Oneの契約総額(TCV)**はQ4で$140M(前年比+20%)、年間では$393M(前年比-3%)と減少。
- 米国売上が主要な成長ドライバーとなり、$619M(前年比+12%)を記録。一方で、国際売上は$261M(前年比-3%)と減少。
製品および技術の進展
- 大手ハイパースケーラーとのデザイン・ウィンを達成し、現在テスト・展開計画を進行中。
- 150TB DirectFlashモジュールを発表し、従来のHDDよりも5倍、最大級のSSDよりも2.5倍の容量を実現。
- 300TB DirectFlashモジュールの開発も進行中(2025年末投入予定)。
- **Eファミリー(フラッシュアレイ)**が急成長し、従来のハードディスク(HDD)市場を侵食。
- **Pure Fusion v2の一般提供開始(GA)**により、企業のストレージ管理をクラウド化。
- Portworx(Kubernetes向けストレージ)の成長が加速し、Fortune 50企業のVMware環境移行を支援。
- NVIDIA GTCでAI向け新ソリューション発表予定(FlashBladeによる大規模AIインフラ向けストレージ)。
質疑応答ハイライト
ハイパースケール市場の進展(質問:Needham、Evercore ISI、Wells Fargo)
- 主要ハイパースケーラーとのデザイン・ウィンが進行中。
- 複数のパフォーマンス層での認証が進行しており、2027年の本格展開を予定。
- 他のハイパースケーラーとの交渉も加速中(詳細は未発表)。
- インフラ投資として、NAND供給先の拡大やサプライチェーンの強化を進めている。
Fusion v2の採用状況(質問:Needham)
- 導入済みの顧客数は数十社に到達し、ネットワーク効果が期待される。
- データ管理の自動化による運用負担軽減に高評価。
製品総利益率(質問:Guggenheim、JPMorgan)
- Q4の製品総利益率は62.9%、サブスクリプション総利益率は77.2%。
- QLC NAND価格上昇とEファミリーの成長が短期的にマージンを圧迫。
- 2025年のNAND価格は安定化見込みで、製品利益率は65%以上に回復予定。
AI市場における機会(質問:Raymond James)
- AIトレーニングだけでなく、推論(Inference)環境への対応が進行中。
- Fusion v2により、AIワークフローのデータ管理が容易に。
- NVIDIAとの協力関係が継続し、GTCでの発表が予定されている。
Evergreen//Oneの動向(質問:Morgan Stanley、Citi)
- 契約期間の長期化と大口案件の減少により、FY25の売上成長が鈍化。
- FY26には回復を見込み、売上成長率ガイダンスに含まれている。
- 従来のCAPEX(購入)モデルとの競合により、販売が複雑化。
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