決算:PLTR 2025Q4

決算

パランティア(ティッカー:$PLTR)の2025年度第4四半期決算についてまとめます

finviz dynamic chart for PLTR

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

結果予想判定
EPS$0.25$0.23
売上高$1.40B
(YoY +69.2%)
$1.34B
ガイダンス
2026Q1売上高
$1.534B
($1.532B~$1.536B)
$1.33B
ガイダンス
通年売上高
$7.190B
($7.182B~$7.198B)
$6.28B

業績ハイライト

全社サマリー(Q4 2025 / FY2025)

指標Q4 2025YoYQoQFY2025YoY
売上高(全社)$1.07B+70%+19%$4.475B+56%
売上高(米国)$1.076B+93%+22%$3.32B+75%
売上高に占める米国比率77%
調整後営業利益(Non-GAAP)$798M$2.254B(別箇所で$2.3B表現)
調整後営業利益率(Non-GAAP)57%50%前年差 +1,100bp(対2024)
GAAP営業利益$575M$1.44B
GAAP営業利益率41%32%
GAAP純利益$609M$1.625B
GAAP純利益率43%36%
GAAP EPS$0.24$0.63
調整後EPS$0.25$0.75
Rule of 40(同社表現:成長+利益の合算)127+4pt+13pt106
営業CF$777M$2.13B
調整後FCF$791M$2.27B+82%
現金等(期末)$7.2B

✅ ポジティブ

  • 上場来最高の成長率:Q4売上 +70% YoY(前回ガイダンス上限を**+900bp超**上回り)。
  • 米国が爆発的:米国売上 +93% YoY、米国商業 +137% YoY、米国政府 +66% YoY
  • 利益・CFが異常に強い:Q4調整後営業利益率 57%、調整後FCFマージン 56%
  • 受注が過去最高:TCV $4.3B(+138% YoY)、残存契約価値 $11.2B(+105% YoY)
  • 顧客拡大の深さ:上位20社のT12M売上が1社あたり$94M(+45% YoY)

⚠️ ネガティブ/注意

  • 国際商業が鈍い:国際商業はQ4 +8%、通期 **+2%**と伸びが弱い。
  • 米国集中が加速:売上の77%が米国。分散の弱さ=外部環境変化への耐性低下。

セグメント別実績(Commercial / Government)

セグメントQ4売上YoYQoQFY売上YoY
Commercial(全体)$677M+82%+23%$2.073B+60%
Government(全体)$730M+60%+15%$2.42B+53%

Commercial内訳

地域Q4売上YoYQoQFY売上YoY
米国Commercial$507M+137%+28%$1.465B+109%
国際Commercial$171M+8%+12%$608M+2%

Government内訳

地域Q4売上YoYQoQFY売上YoY
米国Government$570M+66%+17%$1.855B+55%
国際Government$160M+43%+9%$547M+47%

受注・顧客・維持率

指標Q4YoYQoQ
TCV(全社)$4.3B+138%+54%
Commercial TCV$2.6B+161%+83%
米国Commercial TCV(Q4)$1.3B+67%
米国Commercial TCV(FY2025)$4.3B+161%
顧客数(全社)954+34%+5%
米国Commercial顧客数571+49%+8%
Net Dollar Retention139%+500bp
総残存契約価値(TRDV)$11.2B+105%+29%
RPO$4.2B+144%+62%

経営陣の“導入速度”・“拡大規模”の具体例(商業)

  • Lear(DevCon言及):100ユーザー/4ユースケース → 16,000ユーザー/280ユースケース
  • 既存顧客の急拡大
    • ユーティリティ:$7M ACV(Q1 2025)→ $31M(年末)
    • エネルギー:$4M(Q1 2025)→ $20M超(年末)
  • 新規の大型初期契約
    • ヘルスケア:ブートキャンプ2回後に**$96M**契約
    • エンジニアリングサービス:デモ連続後に**$80M**契約
  • Ryan:$10M超の案件が61件(Q4、全社)

収益性・費用・株式報酬

指標Q4FY
調整後粗利率86%84%
調整後営業利益$798M$2.254B
調整後費用$608M(QoQ +5%、YoY +34%)$2.221B(YoY +28%)
SBC(株式報酬)$196M$684M
株式報酬関連給与税$27M$156M

✅ ポジティブ

  • 成長しながらGAAPでも営業利益率41%(Q4)、純利益率43%(Q4)。

⚠️ ネガティブ

  • CFOは2026年も費用増(AIP投資・エリート採用)を明言。成長が鈍化した瞬間に、マージン維持の難易度が上がる。

プロダクト/事業トピック

AIP・自律化(Shyam Sankar)

  • AIPの焦点は「enterprise autonomy」。Hivemindが課題の“発見/提案”を行い、AIPとオントロジーで“実装まで閉ループ”化。
  • Hivemindのデモ:顧客のWebサイト等の公開情報だけで“顧客向けに特化したAIPデモ”を生成し、顧客CTOが高評価。
  • AI FDE:SAP ERP移行(ECC→S/4)を最短2週間で可能と主張。
  • OSDK / API:顧客アプリ由来で週10億件超のAPI Gatewayリクエスト

防衛・政府(Shyam / Ryan)

  • Maven:統合軍全体への展開継続、政府年度内に多ネットワークへ拡張予定。
  • MACE(Maven Edge agent):UAVと連携したライブファイア演習、意図から計画/実行までを強調。
  • 米海軍:造船サプライチェーン近代化で最大$448M契約に言及。

製造・造船(ShipOS / Warp Speed)

  • ShipOSがQ4の主要進展。
    • 造船会社:計画作業 160時間→10分
    • 造船所:材料レビュー 数週間→1時間未満
  • 段取り改善で仕事が“実行可能”になり、第3シフトを追加できた例(Jevons paradoxとして言及)。
  • 潜水艦産業向けに8週間のAmerican tech fellowshipを立ち上げ予定。

ガイダンス

Q1 2026 見通し

指標見通し
売上高$1.532B〜$1.536B
調整後営業利益$870M〜$874M

FY 2026 見通し

指標見通し
売上高(midpoint)$7.190B+61% YoY
米国Commercial売上$3.14B超(成長率 少なくとも+115%
調整後フリーキャッシュフロー$3.925B〜$4.125B
GAAP利益各四半期でGAAP営業利益・GAAP純利益を見込む
戦略的商業契約(参考)Q1 2026:$1M〜$3M(Q1 2025:$5.1M)/FY2026:$7M未満(売上の0.1%未満)

質疑応答ハイライト

国際事業(欧州再軍備で再加速するか)

Q(個人投資家 Jeff Jay):国際事業の考え方。欧州再軍備で近い将来リアクセラレーションするか。
A(Karp)

  • 米国外の大きな課題は「導入理解と実装」。米国需要が強すぎて、同社としても「帯域が足りず難しい案件に割けない」。
  • 同盟国側は「国内で作る/買う」傾向が強く、より高度な製品(米国製を含む)を買う意思決定が難しい。
  • 採用の濃淡:中東(アラブ圏/イスラエル)、中国、米国は採用が進む一方、カナダ・北欧・欧州全般は遅い
  • フランスは問題意識があるが、解決は難しい(米国製品購入が絡む)という示唆。

商業のAI導入姿勢の変化 / ShipOSの横展開(弾薬・ミサイル等)

Q(BofA Mariana Perez Mora)
(1) 2026年はAIの“show me”年。顧客・パートナーの抵抗感は変わったか。
(2) ShipOSは造船以外(弾薬・ミサイル等)にも広がるか。
A(Ryan)

  • GTMは「価値を見せ、速くインパクトを届ける」。大型スタート/急拡大の理由。
  • $10M超の案件が61件
    A(Karp)
  • 米国では2年前の“懐疑”から、今は「他社で動いた証拠を見て、どう加速するか」へ。
  • Palantirは“1スロット製品”ではない。「速く、よく動く」認識が強まり、導入側が組織を作り替えて吸収する例も出ている。
  • 取引先を選べる立場になりつつあり、密度の高い大口変革を狙う。
    A(Sankar)
  • 再工業化は防衛から始まるが、製薬/データセンターなどへも波及。
  • ShipOSは潜水艦からだが、戦闘機・水上艦・ドローン・兵器・弾薬まで幅広い要望。
  • 工場〜前線の統合ビューが必要で、Maven(前線)とShipOS/Warp Speed(工場)で統合する意図。

予算の取り込み拡大

Q(Wedbush Daniel Ives):商業・政府防衛とも、導入範囲/予算が想定より拡大するケースが増えているか。
A(Karp)

  • 顧客数が爆増しているわけではなく、売上の伸びが大きい。真剣な顧客が最重要課題を任せ、決定的な価値を出し、結果として支払いが増える
  • 代替案が強くないという認識もある。
  • 政府側では深い関与を示唆(詳細は語れない前提)。
  • 商業でも“ステーキディナーやイベントでごまかさず、価値を出して支払われる”という姿勢を強調。

総括

✅ ポジティブな点

  • Q4 +70% YoY、米国 +93%、米国商業 **+137%**に加え、**調整後営業利益率57% / 調整後FCFマージン56%**は、通常のエンタープライズSaaSの延長線上では説明がつきません。市場が求める「成長×利益」を最も過激に満たしている。
  • TCV $4.3B(+138%)、TRDV $11.2B(+105%)、RPO **+144%**は、単なる“良い四半期”ではなく、受注と残存の厚みを示す。

⚠️ ネガティブな点

  1. 米国への過度な依存(77%)=外部要因の一撃が通りやすい構造
    • 米国政府・防衛需要は強いが、調達・予算・監査・政治の変化で上下に振れやすい。
    • 国際商業が通期**+2%**に留まるのは、単なる地域差ではなく、再現性ある拡大エンジンが米国外で弱いことを示す。
  2. “少数大口への深化”が進んでいる(成功だがリスクでもある)
    • 顧客数はQ4で**+5% QoQに対し売上は+19% QoQ**。アップセル/大型化は非常に強い一方、大口の投資停止=急減速のリスクが同時に高まる。
    • 上位20社が平均$94Mという“濃さ”は魅力だが、裏返せば一社当たりの影響が大きい
  3. “魔法”のストーリーは強いが、検証可能な共通KPIの開示は薄い
    • 160時間→10分などの事例は強烈。しかし投資家が継続的に追える「導入から本番までの期間中央値」「縮小/解約の定量」「ユースケース当たりのROIをどう標準化したか」など、再現性を担保する共通指標が、この通話内では前面に出ていない。
    • ストーリーで勝っている時ほど、定量の不足は後から評価剥落の火種になる。
  4. 2026年も費用増方針=成長が正常化した瞬間に“超高マージン”が剥げる可能性
    • いまは圧勝しているが、勝っている時の投資拡大は、減速局面での利益率防衛を難しくする。
    • FY2026は(売上midpoint$7.190B=+61%と強気でも)“成長率が永遠に加速する”前提は危険。

株価

  • 短期は上:成長・利益・受注が同時に突出しており、評価の切り上げ材料は十分。
  • 中期は「米国外の弱さ」が天井:米国で勝ち続けても、国際商業が伸びない限り、分散と持続性の観点で懐疑は残る。

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