オラクル(ティッカー:$ORCL)の2026年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $2.26 | $1.64 | 〇 |
| 売上高 | $16.06B (YoY +13.9%) | $16.19B | × |
✅ 業績ハイライト
📊 四半期業績サマリー
| 項目 | 実績値 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 総売上高 | $16.1B | +13% | 前年同期の9%増から加速 |
| クラウド関連売上合計 | $8.0B | +33% | 売上全体の50%を構成 |
| クラウドインフラ売上 (OCI) | $4.1B | +66% | GPU関連収益は+177%と急増 |
| クラウドアプリケーション売上 | $3.9B | +11% | |
| 戦略的バックオフィスアプリ | $2.4B | +16% | Fusion ERP, HCM, SCMなど |
| 営業利益 | $6.7B | +8% | |
| 非GAAP EPS | $2.26 | +51% | |
| GAAP EPS | $2.10 | +86% | Ampere持分売却による $2.7Bの税前利益含む |
| 営業キャッシュフロー | $2.1B | ||
| フリーキャッシュフロー | ▲$10B | CapEx増加($12B)による | |
| 残存履行義務(RPO) | $523.3B | +433% | Meta、NVIDIA等との契約が後押し |
| 向こう12ヶ月で認識されるRPO | – | +40% | 前四半期+25%、前年+21%から加速 |
🟩 クラウド事業の進捗と指標
| セグメント | 売上成長率(YoY) | コメント |
|---|---|---|
| クラウドインフラ(OCI) | +66% | AI、マルチクラウド、専用リージョン等の成長ドライバー |
| GPU関連収益 | +177% | AIインフラ需要による爆発的成長 |
| Autonomous DB | +43% | |
| マルチクラウドDB消費 | +817% | Azure、AWS、GCPにまたがる展開を強化 |
| クラウドアプリケーション全体 | +11% | 戦略的統合販売の効果が表れ始めた段階 |
| Fusion ERP | +17% | |
| Fusion SCM | +18% | |
| Fusion HCM | +14% | |
| NetSuite | +13% | |
| Fusion CX | +12% | |
| 業界クラウド(小売・通信等) | +21% |
🟦 ガイダンス(見通し)
▪ Q3 FY2026
| 指標 | 成長率(ccベース) | 成長率(USDベース) | EPS(cc) | EPS(USD) |
|---|---|---|---|---|
| クラウド収益 | +37% ~ +41% | +40% ~ +44% | $1.64 ~ $1.68 | $1.70 ~ $1.74 |
| 総売上高 | +16% ~ +18% | +19% ~ +21% |
▪ 通期・その他見通し
- FY26通期売上見通し:$67B(据え置き)
- FY27には+$4Bの売上押し上げ効果(Q2の新規RPOによる)
- FY26 CapEx:Q1時点の予想から$15B上方修正
- 通信事業者・AIラボなどとの大規模契約により、データセンターの需要急増
- 投資資金調達については、「従来予測される$100Bより少額、場合によっては大幅に少額」との見解(詳細は質疑応答にて)
💡 経営陣コメント要約
- Doug Kehring(CFO):「CapExは主に収益を生む設備(サーバー等)に集中。大部分の支出はDC建設終盤で発生し、すぐに収益化が可能」
- Clay Magouyrk(OCI責任者):「AIインフラだけでなく、マルチクラウドや専用リージョンの需要も急増。OCIの機能多様性が差別化要因」
- Larry Ellison(CTO):「AI時代の最大の価値は“プライベートデータ上での推論”。OracleはDB+アプリ+AIモデルで統合基盤を提供」
- Mike Sicilia(CEO):「業界アプリとFusionアプリの販売統合がシナジーを生んでおり、AIとの組み合わせが“戦略的対話”を可能にしている」
🎤 質疑応答ハイライト
💰 資金調達とAIインフラの資金需要(Brad Zelnick, Deutsche Bank)
Q: AI需要が急増する中、資金調達の必要額はどの程度か?
A(Clay):
- 複数の調達モデルを活用中:
- 顧客による「持ち込みGPU」
- ベンダーによるリース型供給
- 「$100B」という市場予測もあるが、「それ以下、場合によっては大幅に少なくて済む」と回答
- Oracleは投資適格格付けの維持を最優先
📈 AIインフラのマージン見通し(Ben Reitzes, Melius)
Q: OCIのAIワークロードは30~40%マージン目標。いつ頃実現可能?
A(Clay):
- 新規DCの立ち上げから収益化までのギャップは数ヶ月程度
- 既存DC群と新設DCのミックスがマージンに影響
- キャパシティ提供を加速させることが最短ルート
🌐 PaaS領域の広がり(Tyler Radke, Citi)
Q: OCIがAIインフラに強い中、PaaS(DB・ミドルウェア等)の展開は?
A(Larry):
- Oracle DBはすでにすべてのクラウド(AWS、Azure、GCP)で利用可能
- Vector DB化により、AIモデルとの統合が可能に
- Oracle AI Data Platformで、非Oracleデータも統合・推論可能
- 「データの壁を壊し、AIが全社データを横断的に推論できる唯一の基盤」
🔁 DCの柔軟性・再割当(Brent Thill, Jefferies)
Q: 顧客が契約履行できない場合、他顧客への再配置は?
A(Clay):
- OCIは元々柔軟性を前提に設計
- 既存のGPUなどの再割り当ては数時間以内
- 実際、常に需要に応じた「ダイナミックな再割当」を日常的に実施中
💵 データセンターのキャッシュフロー(Mark Moerdler, Bernstein)
Q: データセンターごとのCF構造は?
A(Clay):
- 建物や電力:完成・引き渡し後に支払い
- ハードウェア:モデル次第(顧客提供、ベンダーレンタル、Oracle購入)
- 資金流出は段階的で、複数DCをまたいでも加算的に管理可能
📦 SaaSビジネスの加速根拠(John DiFucci, Guggenheim)
Q: 他SaaS企業が減速する中、なぜOracleのアプリは加速すると言えるのか?
A(Mike):
Deferred Revenueが14%成長と売上成長率(11%)を上回っており、将来的な成長を示唆
Oracleは唯一の「完全なアプリケーションスイート提供者」
AI機能は**”内蔵型”(Built-in)**で、即時導入が可能
複数業界でのSuite型導入が進展(例:医療・通信)

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