オラクル(ティッカー:$ORCL)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.47 | $1.48 | × |
売上高 | $14.1B (YoY +8.6%) | $14.12B | × |
業績ハイライト
クラウド収益の詳細
- クラウドサービスとライセンスサポートは総収益の77%を占め、最も成長が速い分野
- 宣伝事業からの撤退により、当四半期のクラウド収益成長率が2%低下
- クラウドRPOは前年比約80%成長し、総RPOの約4分の3を占める
- RPOの約39%は今後12ヶ月以内に収益として認識される見込み
インフラストラクチャ事業の進展
- OCI事業の年間収益は97億ドルに到達
- レガシーホスティングインフラを除くとクラウドサービス収益は55%増
- 需要が供給を上回る状況が継続
- 現在98のクラウドリージョンが稼働中で、さらに多数のリージョン展開を予定
財務指標の詳細
- 短期繰延収益残高は94億ドル(前年比8%増)
- 設備投資は40億ドル
- フリーキャッシュフローは-27億ドル
- 営業キャッシュフローは13億ドル
- 直近12ヶ月の営業キャッシュフローは203億ドル(19%増)
- フリーキャッシュフローは95億ドル
- 現金および市場性有価証券は113億ドル保有
次四半期の見通し
- 総収益は定常為替レートで9%から11%の成長を予想
- クラウド収益は25%から27%の成長を予想
- 非GAAP EPSは1.47ドルから1.51ドルを予想
- 為替の影響でEPSに0.03ドルのマイナス影響を想定
質疑応答ハイライト
OCIのアーキテクチャ詳細
- 標準化されたラック構成により、製造コストと在庫管理を効率化
- 競合他社と異なり、すべてのリージョンで全サービスを提供
- 自動化により運用効率を最大化
- 個別顧客向けの専用リージョン展開が可能な唯一のプロバイダー
データベース事業の展望
- マルチクラウド戦略の本格展開はまだ初期段階
- Microsoftとのパートナーシップが最も成熟
- Google、AWSとの提携は比較的新しく、今後の成長が期待される
- Cloud at CustomerとAlloyパートナーが成長を牽引
AIインフラストラクチャの強み
- GPU速度向上とデータ転送速度の最適化に注力
- ネットワークソフトウェアとハードウェアへの投資を継続
- 大規模AIトレーニングにおける性能優位性を維持
- データ移動の効率化が競争力の源泉
SaaS事業の成長要因
- バックオフィスシステムの効率化需要が増加
- AI機能の統合により顧客価値を向上
- 予約状況が前年比で顕著に改善
- 実装完了後の収益認識により、今後の成長が期待される
収益性の改善
- OCIの粗利率が継続的に改善
- ソフトウェア企業としての強みを活かした自動化により収益性向上
- 規模の経済によりSaaS事業の利益率も改善
- 投資を継続しながらも収益性の向上を実現
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