オラクル(ティッカー:$ORCL)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.63 | $1.65 | × |
売上高 | $14.3B (YoY +3.3%) | $14.55B | × |
業績ハイライト
売上と利益の大幅な増加
- Q4のRPOは前年同期比44%増の980億ドルに
- クラウド売上高は前年同期比20%増の53億ドル
- 非GAAPベースの営業利益は前年同期比9%増の67億ドル
- 非GAAPベースの1株当たり利益は1.63ドル
クラウドビジネスの成長
- SaaS売上高は前年同期比10%増の33億ドル
- IaaS売上高は前年同期比42%増の20億ドル
- 戦略的バックオフィスSaaSアプリケーションの年間売上高は77億ドルに
- OCI Gen2インフラクラウドサービスは前年同期比44%増
顧客需要の拡大
- Q4にはAIに関する30件、125億ドル規模の契約を獲得
- OpenAIがOCIでディープラーニングとAIのワークロードを実行することを選択
- 大手企業がOracle Fusionを導入し、6億ドル以上の契約を締結
質疑応答ハイライト
OCI成長の理由と今後の見通し
- OCI独自の技術による差別化が成長の要因
- 最小規模から最大規模まで幅広いデータセンターを提供可能
- 最先端の高速ネットワークとオートノマス技術による高速性、低コスト、セキュリティ
- 今後も200メガワット規模の大型データセンターを展開し、AI分野での優位性を維持する方針
マルチクラウド戦略
- お客様に選択肢を与え、クラウド間の相互接続を実現することが重要
- MicrosoftやGoogleとのパートナーシップを締結済み
- AWSとのパートナーシップも目指す
- 各クラウドのサービスをシームレスに組み合わせて利用できる世界の実現を目指す
プライベートクラウドの優位性
- 他社には真似できないプライベートクラウドを提供可能
- 完全なOracle Cloudを顧客のオンプレミスに導入可能
- セキュリティとデータプライバシーを最大化
- あらゆる規模の組織に対応し、パブリッククラウドと同等のサービスを提供
OpenAIとのパートナーシップ
- OpenAI向けに大規模なデータセンターを構築中
- 最新のNVIDIAチップと相互接続、液体冷却を採用
- 主に大規模な学習モデルのトレーニングに活用
- 言語だけでなく画像処理などにも応用可能な汎用的なニューラルネットワークの構築を支援
Azure上のOracle Databaseと AIの収益への貢献
- いずれもQ4の売上高にはほとんど貢献していない
- Azure上のOracle Databaseは稼働を開始したばかり
- AIの大型契約は四半期末に集中
- 来期は大幅な増収が見込まれる
- Azure上のOracle DatabaseはQ1で10倍、Q2で30倍に成長の可能性
- AIの大型契約による売上は既存ビジネスに上乗せされる
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