決算：NVDA 2025Q4

エヌビディア(ティッカー：$NVDA)の2025年度第4四半期決算についてまとめます

決算概要

アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。

	結果	予想	判定
EPS	$0.89	$0.85	〇
売上高	$39.33B (YoY +78%)	$38.16B	〇
ガイダンス 2026Q1売上高	$43.0B ($42.14B～$43.86B)	$42.05B	〇

業績ハイライト

売上・利益

指標	Q4 FY25	前年同期比	通期 FY25	前年比
売上高	$39.3B	+78%	$130.5B	+114%
データセンター売上	$35.6B	+93%	$115.2B	+100%
ゲーミング売上	$2.5B	-11%	$11.4B	+9%
プロフェッショナルビジュアライゼーション売上	$511M	+10%	$1.9B	+21%
自動車関連売上	$570M	+103%	$1.7B	+5%

• Q4売上は予想（$37.5B）を上回り、過去最高を更新。
• データセンター事業が圧倒的に成長し、売上の約90%を占める。
• ゲーミング事業は供給制約の影響で落ち込むも、Q1での回復を見込む。
• 自動車事業が急成長し、過去最高の売上を記録。

データセンター事業の詳細

• Blackwell GPUの販売が期待以上の結果に。
  • Q4で$11Bの売上を達成。
  • 企業のAI開発需要を受け、100,000 GPU規模のクラスタが一般化。
• 推論（Inference）用途の需要が急増。
  • 長時間推論（Reasoning AI）によるAIモデルの性能向上が進む。
  • BlackwellはHopperに比べ、最大25倍のトークンスループットを提供。
• 地域別動向
  • 米国が売上の成長を牽引。
  • 中国の売上は輸出規制の影響で低迷（現状維持）。

ガイダンス（FY26 Q1）

指標	Q1 FY26 ガイダンス
売上高	$43B (+/- 2%)
GAAP 粗利益率	70.6% (+/- 0.5%)
Non-GAAP 粗利益率	71% (+/- 0.5%)
GAAP 営業費用	$5.2B
Non-GAAP 営業費用	$3.6B
税率	17% (+/- 1%)

• Q1もBlackwellの供給増加により、データセンター・ゲーミングともに成長予測。
• 粗利益率はBlackwellの製造コスト影響で低下するが、年内に75%台へ回復見込み。

質疑応答ハイライト

Q1. BlackwellとInference専用クラスタの将来性について（Cantor Fitzgerald）

A. Jensen Huang（CEO）

• AI推論（Inference）の計算負荷は100倍以上に増加。
• Blackwellは汎用アーキテクチャであり、推論、訓練、ファインチューニング全てに適応可能。
• AIモデルの進化に伴い、データセンターはNVIDIAアーキテクチャに統一される傾向。

Q2. Blackwell Ultraの進捗（JPMorgan）

A. Jensen Huang（CEO）

• Blackwell Ultraは2025年後半に予定通りリリース。
• 既存Blackwellとアーキテクチャが同一のため、移行が容易。
• 次世代アーキテクチャ「Vera Rubin」も進行中で、GTCで詳細発表予定。

Q3. 地域別売上動向と中国市場の影響（BofA）

A. Jensen Huang（CEO）

• 米国が成長を牽引。
• 中国市場は現状維持で、輸出規制の影響で半減した水準を継続。
• 世界中の企業・政府がAIインフラ構築に注力しており、長期成長は確実。

Q4. カスタムASICとの競争（UBS）

A. Jensen Huang（CEO）

• NVIDIAの汎用アーキテクチャ、広範なソフトウェアエコシステムが競争力を維持。
• AI市場の成長速度が早く、専用ASICの市場投入には大きな困難が伴う。

Q5. データセンターの投資動向（Evercore ISI）

A. Jensen Huang（CEO）

• 企業のAI投資は加速し、エンタープライズAIが今後の成長領域。
• 物理AI（ロボティクス）も市場拡大が見込まれる。

Q6. AIハードウェアのリプレースサイクル（Wells Fargo）

A. Jensen Huang（CEO）

• 過去の世代（Volta, Ampere）も依然として利用されており、用途に応じた活用が進む。
• 最新世代（Blackwell, Blackwell Ultra）へ徐々に移行し、性能向上を推進。