ニューホールディングス(ティッカー:$NU)の2024年第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.10 | $0.09 | 〇 |
売上高 | $2.85B (YoY +52.4%) | $2.81B | 〇 |
業績ハイライト
顧客基盤の拡大
- 総顧客数が1億450万人に達し、前年同期比25%増
- ブラジルで月平均120万人の新規顧客を獲得、総顧客数9,550万人
- メキシコで120万人の純増、総顧客数780万人
- コロンビアで100万人の顧客数を突破、130万人に
財務実績
- 収益が28億ドルに達し、前年同期比65%増
- 粗利益が14億ドルに達し、前年同期比88%増、粗利益率47.7%
- 純利益が4億8700万ドルに達し、年率換算ROE 28%
- 調整後純利益が5億6300万ドルに達し、前年同期比131%増
クレジットポートフォリオの成長
- 消費者金融ポートフォリオが前年同期比49%増、189億ドルに
- クレジットカード残高が前年同期比39%増、143億ドル
- 個人ローン残高が前年同期比92%増、46億ドル
預金の拡大
- 預金残高が252億ドルに達し、前年同期比64%増
- メキシコで33億ドルの預金を獲得
- コロンビアで2億2000万ドルの預金を獲得
質疑応答ハイライト
給与ローンの動向について
- 7月の給与ローン(secured lending)の実行額は7億5000万レアルに達した
- 現在2つの担保契約で市場の約50%をカバーしており、年末までに70-75%に拡大する見込み
- ポータビリティ、リファイナンス、トップアップ機能の追加により、今後さらなる成長が期待される
- 既存顧客がブラジルの給与ローン市場の約40%を占めており、新規顧客獲得コストが低い
貸倒引当金の動向について
- Q2の貸倒引当金はFX中立ベースで前四半期比2%減少
- 新規貸出の伸びが相対的に緩やかだったことと、早期延滞率が予想より良好だったことが要因
- 引き続きクレジットリスクを拡大する方針だが、顧客生涯価値の最大化を目指している
- 現時点では引当金のさらなる増加余地があるが、無制限ではない
リスク調整後NIMの見通しについて
- 個人ローンやクレジットカードの成長機会は依然としてある
- ただし、NPLの最小化ではなく顧客生涯価値の最大化を目指しているため、無制限に拡大はしない
- 預貸比率がまだ40%未満と低いため、これを引き上げることでNIMの拡大余地がある
オープンバンキングの影響について
- ブラジルのオープンバンキング規制は世界でも最も先進的なフレームワークの1つ
- データ交換や資産・負債の移動の障壁が低くなり、銀行セクターに変革をもたらす可能性がある
- Nuは約5000万件の顧客同意を獲得し、市場シェアは約1/3に
- 規制当局は導入に強くコミットしているが、業界全体での実装には課題もある
メキシコ事業の状況について
- 銀行ライセンス取得のプロセスは順調に進んでいる
- 預金残高が33億ドルに達し、予想を上回る成長
- クレジット事業も再加速し、信用リスクは想定より良好に推移
- 顧客数が約800万人に達し、主要金融機関の1つとしての地位を確立
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