ネットフリックス(ティッカー:$NFLX)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $5.40 | $5.13 | 〇 |
売上高 | $9.82B (YoY +15.0%) | $9.77B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | $4.23 | $3.93 | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $10.12B | $10.02B | 〇 |
業績ハイライト
2024年の財務実績
- 収益成長率15%を達成
- 営業利益率が6ポイント改善
- エンゲージメントは1日あたり会員1人につき約2時間の視聴を維持
2025年の見通し
- 収益は430億〜440億ドルを予想(2024年第3四半期末の為替レートベース)
- 前年比110億〜130億ドルの増収、成長率11%〜13%を見込む
- 成長の大部分は会員数の増加によるものと予想
広告事業の成長
- 2025年の広告収益は前年比約2倍になる見込み(ただし小規模なベースからの成長)
- 米国のアップフロント広告販売が前年比150%以上増加
質疑応答ハイライト
投資優先事項(2025年以降)
- コアとなる映画・テレビシリーズの提供を改善することが最優先事項
- 世界中の国からヒット作品を生み出す能力を強化
- ゲーム、ライブイベント、広告など新規事業への投資を継続
ハリウッドストライキの影響
- 2024年前半のコンテンツラインナップに影響があったが、現在は正常化に向かっている
- UCANマーケット(米国・カナダ)が最も大きな影響を受けた
- 2025年にはほぼ通常の制作スケジュールに戻る見込み
広告事業の成長戦略
- 広告視聴可能な会員層の拡大が最優先事項
- 広告主にとっての魅力向上と収益化能力の改善に注力
- 第一者広告サーバーの導入、新しい広告フォーマットやメジャーメント機能の開発を進行中
価格設定戦略
- 会員に提供する価値を継続的に向上させることが基本方針
- 価値向上が実現できた場合に、時折価格改定を実施
- 長期的な収益最大化を目指し、ARPUではなく総収益の最適化を重視
YouTubeとの競合関係
- 視聴時間でYouTubeと直接競合しているが、異なる強みを持つ
- プレミアムコンテンツに注力し、エンゲージメントシェアの拡大を目指す
- YouTubeとは補完的な関係もある(トレーラー配信など)
AI技術の影響
- エンターテインメント業界におけるAIの影響は注目されているが、重要なのは「より良い番組や映画を作れるか」という点
- クリエイターはAIツールに興味を持つべきだが、コンテンツの質を向上させることが最も重要
バンドリングの可能性
- 現時点でバンドリングの計画はない
- 既存のパッケージに更なる価値を追加することに注力
- ゲーム、ライブイベントなど新たな機能の開発に集中
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