マイクロン・テクノロジー(ティッカー:$MU)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.62 | $0.50 | 〇 |
売上高 | $6.81B (YoY +81.6%) | $6.67B | 〇 |
ガイダンス 2024Q4EPS | $1.08 ($1.00~$1.16) | $1.02 | 〇 |
ガイダンス 2024Q4売上高 | $7.6B ($7.4B~$7.8B) | $7.58B | 〇 |
業績ハイライト
Q3の好調な業績
- 売上高、粗利益、EPSはいずれもガイダンスレンジの上限を上回った
- データセンターの売上高が前期比50%以上増加し、HBM、高容量DIMM、データセンターSSDなどの高マージン製品のシェアが拡大
- データセンターの売上高構成比は2024年度に過去最高を記録し、2025年度にはさらに大幅に拡大する見通し
先端技術でのリーダーシップ
- DRAMとNANDの両方で業界最先端の技術ノードを量産中
- 1-gamma DRAMのEUVリソグラフィを用いたパイロット生産が順調に進展し、2025年の量産を予定
- 次世代NANDノードは予定通りに進捗し、2025年の量産を計画
設備投資計画
- 2024年度の設備投資は約80億ドルの見通し
- 2025年度の設備投資は売上高の30%台半ばを予想。HBMアセンブリとテスト設備、ファブと後工程施設の建設、需要増に対応する技術移行投資が含まれる
- アイダホ州とニューヨーク州の新規ファブ建設が2025年度の設備投資増の半分以上を占める見込み
質疑応答ハイライト
HBMについて
- Q3にHBM3Eで1億ドル以上の売上高を計上。2024年度に数億ドル、2025年度に数十億ドルの売上高を見込む
- HBM3Eの収益性はDRAMと全社の利益率を上回る
- 2025年のHBM市場シェアはDRAMシェアと同等になると予想
- 他の顧客との認定作業も進行中で、2025年には顧客基盤の多様化を見込む
- HBM4とHBM4Eでリーダーシップを維持する自信がある
NANDビット需要の見通し
- 2024年のNAND需要ビット成長率見通しを高十位台%とした。前回見通しとの差は、2023年基準での見直しによるもの
- データセンター、車載、産業向けの需要は高い伸びが続く見通し。一方、クライアント、モバイル、コンシューマー向けは伸びが鈍化するが、AI PCやAIスマホの普及で平均容量の増加が期待される
2025年度の業績見通し
- 2025年度は売上高が過去最高を更新し、収益性が大幅に改善する見通し
- HBM、高容量DIMM、データセンターSSDなどの高付加価値製品のミックス改善が収益性向上に寄与する
- 需要の強さとHBMのトレードレシオにより、タイトな需給が続く見通し
- 在庫水準は2025年度を通じて低下し、2025年度末には目標水準に近づく見込み
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