ライオンデルバゼル(ティッカー:$LYB)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.75 | $0.70 | 〇 |
売上高 | $9.5B (YoY -4.3%) | $9.26B | 〇 |
業績ハイライト
安全性実績
- 2024年の総記録性傷害率は0.13で、過去2番目に低い数値を達成
- 6つのサイトが10年以上無傷害を達成
- APSセグメントは2023年比で事故率を39%削減
財務実績
- 1株当たり利益は6.40ドル
- EBITDA(利払い前・税引前・償却前利益)は43億ドル
- 営業活動によるキャッシュフローは38億ドル、現金転換率は90%
- 配当と自社株買いで19億ドルを株主還元
戦略的進展
- PO/TBAプラントの稼働により、中期的に年間約4.5億ドルのEBITDA増加を見込む
- Value Enhancement Program(VEP)により、2024年末時点で年間8億ドル以上の経常的なEBITDA改善を達成
- 非中核事業のEO&D事業を売却し、NATPETの35%株式を取得
サーキュラー&低炭素ソリューション(CLCS)事業の成長
- 2024年のCLCS取扱量は前年比65%増の20万トン以上
- 2030年までに年間200万トンの取扱量と10億ドルのEBITDA達成を目指す
- ドイツでのMoReTec化学リサイクル施設の建設が進行中
セグメント別業績(第4四半期)
- O&P Americas: EBITDA 4.96億ドル
- O&P EAI: EBITDA -1.46億ドル
- Refining: EBITDA -0.24億ドル
- I&D: EBITDA 2.50億ドル
- APS: EBITDA 0.15億ドル
- Technology: EBITDA 1.08億ドル
質疑応答ハイライト
サーキュラープラスチックス投資計画
- 総資本支出の約20%をCLCS事業に投資予定
- ケルンの5万トン能力のMoReTec施設で年間2,500-3,000万ドルの増分EBITDAを見込む
- ヒューストンでの第2期MoReTec施設(10万トン規模)を計画中
2025年の見通し
- 第1四半期は季節的な需要増加を見込むも、第4四半期末の低水準からのスタート
- Channelviewでの大規模定期修繕と冬季暴風雨Enzoの影響で稼働率に影響
- 北米のPE・PP需要は回復基調を維持
欧州事業の合理化
- 欧州市場での能力削減が進行中
- 高エネルギーコストが継続的な課題
- 欧州戦略レビューは2025年後半に進捗報告を予定
配当方針
- 2025年も配当成長を継続する方針
- 強固な財務体質と優れたキャッシュフロー創出能力を維持
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