KLA(ティッカー:$KLAC)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $6.60 | $6.10 | 〇 |
売上高 | $2.57B (YoY +8.9%) | $2.51B | 〇 |
ガイダンス 2025Q1EPS | $7.00 ($6.40~$7.60) | $6.51 | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $2.75B ($2.60B~$2.90B) | $2.62B | 〇 |
業績ハイライト
2024年6月四半期の業績
- 売上高は25.7億ドルで、ガイダンスの中央値を上回った
- 非GAAPベースの希薄化後EPSは6.60ドル、GAAPベースは6.18ドルで、どちらもガイダンスの中央値を上回った
- グロスマージンは62.5%でガイダンス範囲の上限に達した
- 四半期のフリーキャッシュフローは8.32億ドル
2024年9月四半期のガイダンス
- 売上高は27.5億ドル(±1.5億ドル)を予想
- グロスマージンは61.5%(±1ポイント)を予想
- 非GAAPベースの希薄化後EPSは7.00ドル(±0.60ドル)を予想
その他のハイライト
- 半導体プロセス制御システムの売上高のうち、ファウンドリ/ロジックが約80%、メモリが約20%を占める見込み
- メモリのうち、DRAMが約83%、NANDが約17%を占める見込み
- 高度なパッケージング関連の売上高が2024年末までに年間5億ドルに達すると予想(以前の予想は4億ドル)
質疑応答ハイライト
TSMCの2ナノ製品の増加とKLAへの影響
- TSMCは2ナノ製品の新規テープアウト数が3/5ナノよりも多くなると予想
- AIの影響でチップサイズが大きくなり、歩留まり管理がより重要に
- KLAは2025年から2026年にかけてWFE(ウェハー製造装置)シェアの増加を期待
- EUV(極端紫外線)リソグラフィの導入により、メモリでもプリントチェックの需要が増加
メモリ市場の見通し
- 2024年は移行期で、全体的な成長はあまり見込めない
- 2025年からWFEの成長を期待
- DRAM、特にHBM(High Bandwidth Memory)が成長をけん引する見込み
- NANDフラッシュ市場の回復は比較的弱い見通し
- メモリのプロセス制御強度は現在約11%で、今後さらに増加の可能性
中国市場の動向
- 2024年の中国市場は上半期と下半期で絶対額ベースではほぼ横ばい
- 上半期はDRAMが強く、下半期は弱くなる見込み
- ウェハー関連は若干弱く、レチクル関連は若干強い
- ファウンドリ/ロジックは強く、メモリの弱さを相殺
- 自動車関連は若干弱い
先端パッケージング市場
- 2024年の先端パッケージング関連売上高を5億ドルと予想(以前は4億ドル)
- 2023年の約3億ドルから大幅な成長率
- AIの需要増加により、パッケージングがボトルネックになっている
- 顧客からの要求が高まり、フロントエンドの能力をパッケージングに適用する動きも
- プロセス制御が約60%、残り40%が特殊プロセスと化学プロセス制御
ゲートオールアラウンド(GAA)技術のプロセス制御強度
- GAAの導入により新たな統合課題が生まれ、Gen 4製品の需要が増加
- メトロロジー強度が増加し、特に電圧しきい値(VT)制御が重要に
- 薄膜厚さの測定と管理がより重要に
- アーキテクチャの変更は通常、プロセス制御強度を高めるため、KLAにとってはチャンス
サービス事業の成長
- サービス事業の売上高は前年比14%増の6.14億ドル
- 稼働率の改善が成長の要因の一つ
- 2021年、2022年に出荷した装置が保証期間を終え、契約更新率が約95%
- 為替のヘッドウィンドがあったものの、成長率は年間ガイダンスの上限である14%に近づいている
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