JPモルガン・チェース(ティッカー:$JPM)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $6.12 | $5.88 | 〇 |
売上高 | $50.8B (YoY +22%) | $42.23B | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の主要な財務結果
- 純利益181億ドル、EPS 6.12ドル、収益510億ドル、ROTCE 28%
- Visa株関連の79億ドルの純益と10億ドルの財団寄付を含む
- これらの項目を除くと、純利益131億ドル、EPS 4.40ドル、ROTCE 20%
ビジネスセグメント別のハイライト
- CIB: 投資銀行手数料は前年比50%増、前四半期比17%増
- マーケッツ収益は前年比10%増
- CCB: 初めての投資家数が過去最高、口座開設と新規カード獲得が好調
- AWM: 資産運用部門で引き続き強い純流入
その他の注目ポイント
- NII(マーケッツを除く)は前年比3%増の5億6800万ドル
- 経費は前年比14%増の237億ドル
- クレジットコストは31億ドル、ネットチャージオフ22億ドル、引当金純増加8億2100万ドル
質疑応答ハイライト
資本管理と還元について
- 現在の資本水準は快適だが、長期的には合理的なCET1比率で運営する予定
- 資本配分の優先順位: 1)有機的・非有機的成長、2)持続可能な配当、3)自社株買い
- 特別配当は優先オプションではない
- 現在の環境下では資本展開に対して忍耐強いアプローチを取っている
NII見通しと預金動向
- NII「過剰稼ぎ」のナラティブはまだ終わっていない
- 預金残高は横ばいからやや減少の見込み
- 無利息預金から有利息預金への移行は続く見込み
- 預金マージンの正常化がNII見通しに影響
投資銀行業務の見通し
- 前年同期比50%増、前四半期比も改善
- DCMは借り換え需要が主導、下半期は慎重な見方
- ECMは改善しているがIPO環境はまだ完全に回復していない
- M&Aは規制面の不透明感が継続
クレジットカード事業の動向
- チャージオフや延滞は正常化の範囲内で予想通りに推移
- 低所得層で若干の弱さが見られるが、全体的な経済環境と整合的
商業不動産と企業向け融資の状況
- オフィス不動産で若干の影響あり
- C&I(企業向け融資)ポートフォリオは引き続き堅調、大きな亀裂の兆候は見られない
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