インテュイティヴ・サージカル(ティッカー:$ISRG)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $2.40 | $1.99 | 〇 |
| 売上高 | $2.51B (YoY +23.0%) | $2.41B | 〇 |
業績ハイライト
✅ 売上・利益・成長率の概要
| 指標 | 実績(Q3 2025) | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 総売上高 | $2.51B | +23% | 為替影響除外後も+23%成長 |
| プロフォーマ営業利益率 | 39% | – | 効率的なコスト管理が寄与 |
| プロフォーマEPS(1株当たり利益) | $2.40 | +30% | 税制優遇の影響を除くと$2.28 |
| GAAP EPS | $1.95 | $1.56 → +25% | GAAPベースでの純利益$704M |
| フリーキャッシュフロー | $736M | – | 自社株買いにより現金減少 |
✅ プラットフォーム別の業績
| プラットフォーム | 手術件数成長率 | 利用率成長率 | システム設置台数 |
|---|---|---|---|
| da Vinci(多関節) | +19% | +4%(米+2%、海外+8%) | 約10,800台(+13%) |
| da Vinci SP(単孔式) | +91% | – | – |
| Ion(気管支鏡) | +52%(38,000件弱) | +14% | 約950台(+30%) |
- da Vinci 5の導入進展
- Q3に240台のda Vinci 5を設置(うち海外12台)
- 現在までに累計929台設置
- 21病院がフリート全体をda Vinci 5に標準化
- デュアルコンソールやforce sensing、術者の自律性向上、遠隔臨場などが強み
✅ 地域別のトレンド
| 地域 | 成長率(全体) | 備考 |
|---|---|---|
| 米国 | +18%(da Vinci +16%、Ion +48%) | 急性期外科・良性一般外科が牽引 |
| 海外 | +25%(da Vinci +24%、Ion:4倍) | インド、カナダ、韓国、台湾、ブラジルが好調 日本は予想下回る成長(設備投資抑制) |
- Xiの再配置:da Vinci 5導入に伴い、Xiを地域拠点やASC(外来手術センター)へ転用。
- Xiの再生品販売(リファービッシュ):20台を販売済。コストセンシティブな地域・顧客に有効。
✅ 資本・収益構造の変化
| 指標 | 実績 | 前年同期比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| システム売上高 | $590M | +33% | da Vinci 5導入需要が牽引 |
| I&A(器具・アクセサリ)売上 | $1.5B | +20% | da Vinci: $1,800/件、Ion: $2,200/件 |
| サービス売上高 | $396M | +20% | システム設置台数の拡大が要因 |
- リース比率:da Vinci設置の54%がリース(昨年58%、前Q49%)
- 自社株買い:$1.9Bで400万株を買戻し
✅ 見通し・ガイダンス(2025年度通期)
| 項目 | 新ガイダンス | 前回ガイダンス | 備考 |
|---|---|---|---|
| da Vinci手術成長率 | 17.0% ~ 17.5% | 15.5% ~ 17.0% | Q3の力強い成長を受けて上方修正 |
| 粗利益率(プロフォーマ) | 67.0% ~ 67.5% | 66.0% ~ 67.0% | コスト削減・関税影響縮小が寄与 |
| 営業費用成長率 | 11% ~ 13% | – | 新施設の減価償却・採用強化含む |
| 株式報酬費用 | $785M ~ $795M | – | – |
| その他収益(主に金利収入) | $350M ~ $360M | – | – |
| 設備投資 | $625M ~ $675M | – | 施設建設に伴う増加 |
| 実効税率 | 21% ~ 22% | 上期:22.5%程度 | 米国税制改正の影響で下方修正 |
質疑応答ハイライト
📈 Q1:手術件数の加速要因(J.P. Morgan)
Q(Robert Marcus):
手術件数が前年・前四半期比で加速。米国と海外での牽引要因は?da Vinci 5の寄与度は?
A(Jamie Samath / David Rosa):
- 米国da Vinci手術成長率:Q1 13%、Q2 14%、Q3 16%
- 急性期外科・良性一般外科(胆嚢摘出、虫垂切除、ヘルニア修復など)が好調
- da Vinci 5導入により利用率が上昇。67,000件(Q3)→50,000件(Q2)から急増
♻️ Q2:Xiの再生販売(J.P. Morgan)
Q:
リファービッシュXiの可能性について。新たな市場への拡大余地は?
A(David Rosa):
- da Vinci 5導入によりXiのアップグレードが進行中
- 再生Xiを低価格帯の製品として提供可能
- コスト感度が高い地域や外来手術センター(ASC)向けに適応
🏥 Q3:da Vinci 5導入に伴うXiの再配置(BofA)
Q(Travis Steed):
Xiを別の施設に再配置した場合、手術件数はどう変わる?新たな症例カテゴリーの導入は?
A:
- da Vinci 5とXiの操作性が共通で、医師がスムーズに移行可能
- 器具の互換性も維持されており、在庫効率にも貢献
- IDN(統合医療ネットワーク)内で柔軟な配置戦略が可能
❤️🩹 Q4:心臓外科・新領域開発(BofA)
Q:
新しいプラットフォームや心臓外科への拡大について、方向性を教えてほしい
A:
- 心臓外科は既存製品では対応困難な精度や可視化が求められる
- da Vinci 5と新しいデバイス群(開発中)で差別化可能
- AIやロボティクスの強みを活かし、未解決ニーズへのソリューションを開発中
📉 Q5:肥満手術(バリアトリック)の低迷・中国市場の見通し(Wells Fargo)
Q:
バリアトリック手術の低迷はいつ終息?中国市場の先行きは?
A:
- 肥満手術:依然として高シングル下落(6四半期連続)
- 医師は「GLP-1薬の影響で回復タイミングを予測できない」とコメント
- 中国:価格圧力・地元企業との競争が続く
- 技術的優位性はあるが、地方政府のローカル製品志向が存在
💡 Q6:Hubとデジタル基盤の貢献(Stifel)
Q:
da Vinci 5の「Hub」機能は今後のパフォーマンス改善にどう寄与するか?
A(David Rosa):
- Hubは動画データ取得・解析の中核
- データ(映像、力覚、EMR)→AI解析→意思決定支援
- 最終的には術中ガイドやリアルタイム洞察に進化予定
🧪 Q7:Force Feedback(触覚技術)の臨床的意義(Goldman Sachs)
Q:
Force Feedbackが及ぼす臨床効果と、それが普及にどう影響するか?
A:
- 力覚を加えることで手術中の力を低減できることが実証済
- 今後は痛みや術後機能回復など患者アウトカムとの相関が次の検証フェーズ
- 手術種別によって効果の現れ方が異なるため個別検証が進行中
🛠️ Q8:SP・Ionプラットフォームの成長性(Goldman Sachs)
Q:
SPとIonの急成長について、今後の展望をどう見るか?
A:
- SP:+91%成長。韓国が主導。今後は**適応拡大(米国での承認)**がカギ
- Ion:+52%成長。AIと画像統合による個別ナビゲーションが好評

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