アイレン(ティッカー:$IREN)の2025年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $1.08 | $0.17 | 〇 |
| 売上高 | $240M (YoY +355%) | $228.5M | 〇 |
業績ハイライト
売上・利益・成長率(2026年度第1四半期)
| 項目 | 金額 | 前四半期比 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | $240百万 | +28% | +355% |
| Adjusted EBITDA | $92百万 | – | – |
| 純利益(参考) | 含み益含むため未開示(調整前EBITDAには含まず) | – | – |
- 5四半期連続の売上成長。
- 売上高の成長は、AIクラウド事業の拡大と垂直統合型プラットフォームの強化に起因。
- 純利益およびEBITDAには、金融商品に関する未実現の含み益が含まれることに注意。
- 人件費と株式報酬費用の増加により、営業費用は増加。
MicrosoftとのAIクラウド契約(.7B)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総契約金額 | $9.7 billion(5年間) |
| 年間ARR(契約満額稼働時) | 約$1.94 billion |
| 導入GPU数 | 約76,000基(GB300) |
| 設置拠点 | Childressキャンパス(200MW) |
| 前払金 | 総契約の20%($1.94Bのうち$388M) |
| プロジェクトEBITDAマージン | 約85% |
| IRR(レバレッジ前) | 低2桁%(10%台) |
| IRR(レバレッジ後) | 約25%〜30%(最大35〜50%の可能性も) |
- この契約により1/3の初期資金が前払いで確保され、GPU取得に対する資金的な柔軟性が増大。
- 調達資金の内訳として、$2.5Bのデット調達、$1.4Bの現金・CF・エクイティ活用予定。
- デルとの契約により、GPUは出荷後30日後に支払う形式で資金効率に優れる。
GPU導入計画とARR見通し
| 項目 | GPU数 | 推定ARR |
|---|---|---|
| 現在のGPU数 | 約23,000基 | 約$500M |
| Microsoft契約 | 約76,000基 | 約$1.94B |
| 追加導入予定(カナダ拠点) | 約40,000基 | 約$1B |
| 合計(2026年末時点) | 約140,000基 | 約$3.4B |
- 追加GPU導入は、既存のマッケンジーおよびカナルフラッツ拠点を利用し、非常に資本効率の高い展開を予定。
- 140,000基導入後の消費電力は460MW(全体確保済み3GWのわずか16%)。
- 追加導入分は、NVIDIA Blackwell B200/B300シリーズの空冷型を中心に計画。
データセンター戦略・拠点状況
Childressキャンパス(主力・Microsoft向け)
- Horizons 1〜4を加速建設中(Tier3相当、最大200kW/rack対応)
- 今後の拡張(Horizons 5〜10)で更に450MWの拡張余地あり
- Liquid cooled GPU対応も視野に設計進行中
British Columbia(カナダ)
- 既存ASICからGPUへのスワップ進行中
- 追加の40,000基GPU導入で最大$1B ARRを見込む
- エンタープライズ向けインファレンス用途でも需要拡大中
Sweetwater(テキサス州)
- 2GWの電力容量確保済みのフラッグシップ拠点
- Sweetwater 1は2026年4月に送電開始予定
- Sweetwater 1と2を結ぶ専用ファイバーループの設計完了
質疑応答ハイライト
Microsoft契約の戦略的意義とリスク評価
Q:Microsoftとの契約の戦略的価値は?コロケーションとの比較は?
A(Dan Roberts, Anthony Lewis)
- $1兆企業に自社開発のデータセンター設計が承認されたこと自体が大きな戦略的価値。
- 「AIクラウド>コロケーション」という評価。
- コロケーションでは7〜8%の初期利回りに過ぎず、15年契約でも資本回収が困難。
- 一方、AIクラウドではIRR25〜35%、契約終了後もGPU再利用や再契約の選択肢あり。
- 20%前払金が初期CapExの1/3をカバーする資金効率の良さも強調。
GPU価格と需給状況
Q:GPU使用料($2〜3/時間)や需給バランスについての現状は?
A(Dan Roberts, Kent Draper)
- 需給は月ごとに逼迫しており、GPUの前契約が進んでいる。
- 小規模顧客(500〜4,000 GPU)向けにはカナダ拠点の空冷サーバーが有効。
- Microsoft向けのGB300のような液冷ハイエンド需要も強い。
- すべての顧客セグメントに対応可能な柔軟性を保持。
Childressキャンパスの将来展開
Q:Microsoft以外からのChildress拡張への興味は?
A(Dan Roberts)
- NDAの制約により詳細は非公開だが、「200MWを超える関心を複数から受けている」と明言。
ソフトウェアレイヤーと顧客のスティッキネス
Q:AIクラウドのソフトウェアスタックと顧客の定着性について?
A(Kent Draper, Dan Roberts)
- 顧客は主にMicrosoftのような大手AI・テク企業で、ベアメタルが最適。
- 自社でソフトウェアレイヤーまで作り込むニーズは低く、現時点では提供せず。
- 将来的に小規模企業向けに提供を検討する可能性はある。
GPU契約進捗(カナダ23,000基)
Q:未契約GPUの状況は?
A(Kent Draper)
- 11,000基をすでに契約済み → その後さらに1,000基以上を契約済み
- 未契約分は納品時期が遅いものが中心。
- 年明けに向けての引き合いも増加中。

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