イノデータ(ティッカー:$INOD)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.31 | $0.25 | 〇 |
売上高 | $59.2M (YoY +127%) | $52.22M | 〇 |
🟢 業績ハイライト
主要業績(Q4および通期)
項目 | Q4 2024実績 | YoY増減率 | 通期2024年実績 | YoY増減率 |
---|---|---|---|---|
売上高 | $59.2M | +127% | $170.5M | +96% |
調整後EBITDA | $14.1M | +231% | $34.6M | +250% |
調整後EBITDAマージン | 23.9% | +10.2ポイント | 20.3% | +12.7ポイント |
調整後粗利益率 | 48% | +4%(QoQ) | 43% | +1% |
純利益 | $10.3M | +506% | $28.7M | +3,256% |
期末現金残高 | $46.9M | +240% | – | – |
2025年ガイダンス
- 売上成長率:+40%以上
- 調整後EBITDA:2024年実績($34.6M)を超える見込み
- 税率:28%〜31.5%(NOLCO適用終了後)
経営陣コメント
Jack Abuhoff CEOは「2024年の127%のQ4成長と96%の年間成長は、戦略的な拡大と新規契約の成果です。2025年も40%以上の成長を見込み、さらなるガイダンス上方修正の可能性がある」と述べました。
🔑 質疑応答ハイライト
Q1: 7つの大手テック企業からの成長について(Craig-Hallum: George Sutton)
- 質問: 159%の成長を達成した7つの大手テック企業の今後の見通しは?
- 回答: Q4における新規パイロット案件は、主にこれら7社と一部の大手エンタープライズ企業から生じた。これらの案件は7桁から8桁規模の商談に発展する可能性がある。
Q2: データの「フットボール/ダイム」比喩について(Craig-Hallum: George Sutton)
- 質問: LLM訓練データの不足に対して、御社の最大顧客との関係の持続性は?
- 回答: 現在のLLM訓練データは「フットボール」に対して「ダイム」程度の規模。AGI達成には多様なデータ(専門性、推論、多言語、メタラーニングなど)の拡充が不可欠。データ収集の拡大により、持続的な収益機会が期待できる。
Q3: DeepSeekによるデータ蒸留(Maxim Group: Allen Klee)
- 質問: DeepSeekのデータ蒸留技術が、トレーニングデータの需要を減少させる可能性は?
- 回答: データ蒸留は「モデル崩壊」を引き起こす可能性があり、パフォーマンスを低下させる。DeepSeek自身も追加データへの投資が必要と認識しており、生成AIの進展には高品質なトレーニングデータの重要性が引き続き維持される。
Q4: 粗利益率の見通しについて(Maxim Group: Allen Klee)
- 質問: Q4の粗利益率48%は異常値か?2025年の見込みは?
- 回答: 高利益率は特定の高収益プロジェクトとSynodexのコスト削減によるもの。2025年は新規案件ベースで40%以上をターゲットとするが、プロジェクト内容により変動する。
Q5: 人材投資の必要性について(BWS Financial: Hamed Khorsand)
- 質問: なぜ現在、採用を拡大する必要があるのか?
- 回答: サービス提供能力は十分だが、成長を加速させるために経営陣と技術人材を強化。営業や開発部門への投資により、中長期的な競争力を確保する戦略。
📊 総括
ポジティブ要素 🟢
- 売上・利益の大幅成長: Q4売上+127%、通期売上+96%、調整後EBITDA+250%。
- キャッシュポジションの強化: $46.9Mの現金残高、無借金経営を維持。
- 顧客拡大: 最大顧客からの**$135Mの年率収益**に加え、7つの大手テック企業から159%成長。
- 2025年40%以上成長ガイダンス: 強い受注残と新規パイロット案件の進行。
ネガティブ要素 🔴
- 税率上昇: NOLCOの適用終了により、2025年は**28%〜31.5%**に上昇予定。
- 競争環境: 新規顧客の獲得は進展しているが、競合との競争も激化中。
- 再投資によるコスト増: 成長のための人材・技術投資により、短期的な利益率は圧迫される可能性。
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