ハイアット(ティッカー:$H)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.71 | $0.91 | × |
売上高 | $1.714B (YoY +26.8%) | $1.707B | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期の業績
- システムワイドのRevPARが5.5%増加し、全ての顧客セグメントで堅調な需要が継続
- グループ宿泊売上高は約6%増加、5月から12月のグループペースは7%増加
- ビジネス旅行需要は回復が継続、4月は前年比21%増加
- 第1四半期のレジャー旅行売上高は7%増加
ロイヤリティプログラム
- World of Hyattの会員数が前年比22%増加し、約4600万人に到達
- Mr & Mrs Smithとの提携により、現在700以上のブティックホテルとヴィラがHyattのチャネルとWorld of Hyattで利用可能に
- 年末までに約1,000のMr & Mrs Smithのプロパティが利用可能になる見込み
開発の動向
- パイプラインが過去最高の約129,000室に到達し、前年比10%増加
- 中国で40のUrCoveホテルがオープンし、約75のパイプラインあり
- Hyatt Studiosは発表以来、約250のホテルが交渉中
- 第1四半期のネット客室数増加率は5.5%
不動産売却
- 4月4日にPark Hyatt Zurichを売却、4月23日にHyatt Regency San Antonioを売却、5月1日にHyatt Regency Green Bayを売却し、総額5億3500万ドルの売却益を計上(14.7倍の倍率)
- 20億ドルの不動産売却コミットメントを超える累積売却総額となる不動産の売買契約に調印
- 2021年8月に発表した20億ドルのコミットメントのうち、15億ドルの売却収入を実現(13.3倍の倍率)
質疑応答ハイライト
今後の不動産売却について
- 不動産売却完了後は、手数料ベースの収益が80%以上になる見込み
- 現在保有している主要な資産は、バリュエーションの観点から非常に耐久性が高い
- 今後も不動産売却を継続するが、業界の他社同様にゼロにはならない
- 重要な市場で良い機会があれば、ホテルを買収し、バリューアップした上で売却することも検討する
2024年の RevPAR 見通しについて
- 国際市場は堅調で、通年の見通しレンジの上限を上回る可能性がある
- 米国は低めの伸びを予想しているが、グループと出張需要は非常に堅調
- 中国は第1四半期に好調な結果、中国からのアウトバウンド需要も日本、韓国、タイなどで大幅に増加
ALG Vacationsのビジネスについて
- 第1四半期はALG Vacationsのビジネスで前年比約2,000万ドルのマイナス影響があったが、これは予想通り
- リゾートの需要は依然として非常に強く、第2四半期のカンクンのペースは6%増
- ALG Vacationsのビジネス実績とオールインクルーシブリゾートの実績は必ずしも連動しない
今後のキャピタルアロケーションについて
- キャピタルアロケーション戦略は変更なし
- 事業への再投資、投資適格信用格付けの維持、余剰キャッシュの株主還元を優先
- 現在の投資適格信用格付けを維持しつつ、成長機会とのバランスを取る
- 事業への再投資の機会は昨年より増加しており、オフマーケットの案件が中心
2024年第2四半期以降のEBITDA見通しについて
- 出張需要は第1四半期から第2四半期にかけて非常に力強い回復が継続
- グループ需要は今後数年間にわたり二桁の伸びが見込まれ、2025年は50%、2026年は30%が既に予約済み
- レジャー需要は一貫して堅調で、第1四半期の米国リゾートは6%増、オールインクルーシブは11%増
- 全体として、全ての顧客セグメントで非常に好調な需要が継続する見通し
ワールド オブ ハイアットのロイヤルティプログラムについて
- 継続的なプログラムの改良により、コア顧客基盤にとって非常に魅力的なものになっている
- 過去数年間でラグジュアリーホテル、リゾート、ライフスタイルホテルを大幅に増やし、会員が旅行したい場所での選択肢が増えた
- その結果、会員による直接予約が増加し、オーナーへのマージン貢献度が向上
- これがさらなる成長を牽引し、オーナーからより多くの資本を呼び込む好循環を生んでいる
Mr & Mrs Smithとの提携について
- Mr & Mrs Smithとの提携により、提携開始直後から非常に多くの予約を獲得
- Mr & Mrs Smithのオーナーからのフィードバックも非常にポジティブ
- 今後、Mr & Mrs Smithのオーナーの一部がハイアットとのフランチャイズ契約にも関心を示す可能性がある
- オーナーのパフォーマンス向上に注力し、将来的によりダイレクトな関係性の構築を目指す
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