ゴールドマンサックス(ティッカー:$GS)の2024年度第3四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $8.40 | $7.31 | 〇 |
売上高 | $12.70B (YoY +7.4%) | $11.76B | 〇 |
業績ハイライト
第3四半期の業績概要
- 純収益は127億ドル(前年同期比7%増)
- 1株当たり利益は8.40ドル(前年同期比54%増)
- ROEは10.4%、RoTEは11.1%
- 消費者事業の縮小により、ROEが80ベーシスポイント低下
セグメント別業績
- グローバルバンキング&マーケッツ部門の収益は86億ドル
- アセット&ウェルスマネジメント部門の収益は38億ドル(前年同期比16%増)
- 運用・その他手数料と個人向け銀行・貸付収益は過去最高の34億ドルを記録
その他のハイライト
- 運用資産残高は3.1兆ドルと過去最高を更新
- 第3四半期の株主還元は20億ドル(配当9.78億ドル、自社株買い10億ドル)
- 普通株式等Tier1比率は14.6%
質疑応答ハイライト
トレーディング事業について
- 市場事業は好調を維持しており、顧客ニーズに応えている
- 規制環境は変動するが、長期的には適応・調整していく方針
- ファイナンス事業の成長により、収益の安定性が向上
- 非銀行系トレーディング業者の参入による影響は限定的と認識
- 顧客に対し、統合されたサービスを提供できる強みがある
M&A市場の見通し
- M&A取引高は10年平均を13%下回っているが、改善傾向にある
- スポンサー活動の活発化が予想され、今後6-24ヶ月で加速する見込み
- 長期的にはM&A取引高の10年平均は上昇すると予想
プライベートクレジット事業について
- 1,400億ドルのプライベートクレジット資産を保有
- オリジネーション能力が重要であり、ゴールドマン・サックスは独自の強みを持つ
- 投資銀行業務とアセット&ウェルスマネジメント事業の両方でオリジネーション能力を有する
アセット&ウェルスマネジメント事業の利益率
- 現在の税引前利益率は24%で、中期目標の「20%台半ば」を達成
- 今後も利益率の向上を目指すが、長期的な価値創造のための投資とのバランスを取る
- 競合他社の利益率30%以上を参考に、さらなる改善を目指す
資本配分と規制環境
- 90ベーシスポイントのバッファーを維持し、顧客機会に対応する準備をしている
- 規制の不確実性は継続しているが、経済見通しと顧客フランチャイズがより明確になってきている
- 規制の変更に対しては、これまでの経験を活かして適切に対応していく方針
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