グーグル(ティッカー:$GOOG)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.89 | $1.85 | 〇 |
売上高 | $84.74B (YoY +13.6%) | $84.29B | 〇 |
業績ハイライト
売上高
- 第2四半期の連結売上高は847億ドルで、前年同期比14%増(為替変動の影響を除くと15%増)
- Google サービス部門の売上高は739億ドルで、前年同期比12%増
- Google Cloud 部門の売上高は103億ドルで、前年同期比29%増
利益
- 営業利益は274億ドルで、前年同期比26%増
- 営業利益率は32%
- Google Cloud 部門は12億ドルの営業利益を計上し、営業利益率は11%
その他のハイライト
- 検索広告とクラウド事業が成長を牽引
- YouTube広告収入は87億ドルで、前年同期比13%増
設備投資
- 第2四半期の設備投資は130億ドルで、主に技術インフラへの投資
- 第3四半期以降も四半期ごとの設備投資は第1四半期の120億ドル程度かそれ以上になる見込み
- サーバーが最大の投資対象で、次いでデータセンターへの投資
- 現金支払いのタイミングにより、四半期ごとの報告設備投資額にはばらつきが生じる可能性がある
質疑応答ハイライト
AIの採用状況について
- 消費者向け製品では、検索におけるAIオーバービューの導入が順調に進んでいる
- エンタープライズ側では、コーディングや顧客サービスなどの特定の用途で牽引力を得ている
- 全体的には、基盤技術を有意義なソリューションに変換するには時間がかかっている
Google サービスの営業利益率について
- 過去2四半期にわたり約40%の水準を維持
- 第3四半期は技術インフラへの投資増加に伴う減価償却費や費用の増加、Pixel端末発売の前倒しによる費用増加の影響を受ける見込み
- 2024年通期では、2023年比で営業利益率の拡大を予想
AIオーバービューの展開状況と広告への影響
- 米国で展開済みで、年内に他国へも拡大予定
- ユーザーからのフィードバックは好意的
- 広告はAIオーバービューの上下に表示され、有用なオプションを提供している
- 米国でAIオーバービュー内に検索広告とショッピング広告を表示するテストを開始予定
サードパーティCookieの廃止見送りについて
- ユーザーの選択肢を提供することがプライバシー向上の最善の道筋と判断
- プライバシー強化技術への投資は継続
- エコシステム全体への影響を考慮し、多くのステークホルダーからのフィードバックを受けての決定
クラウド事業におけるAIの影響
- AI基盤と生成AIソリューションがすでに数十億ドルの収益を生み出している
- 200万以上の開発者がAIソリューションを利用
- 上位100社の顧客の過半数がすでに生成AIソリューションを使用
- 長期的にはAIが大きな成長機会になると予想
AIへの設備投資について
- 変革期において、定義的なカテゴリーに積極的に投資することは理にかなっている
- 過少投資のリスクは過剰投資のリスクよりも大きいと考える
- インフラは広く有用で長期的な使用が可能
- ハードウェア、ソフトウェア、モデルの展開において効率化に注力している
AIの内部利用による費用削減について
- エンジニアリングや高品質で安全なコード作成の分野では、まだ初期段階
- 最も生産性の高いエンジニアに新しいツールを提供し、フィードバックを得ている
- 得られた知見は自社のモデルや製品に反映され、好循環を生み出す
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