グーグル(ティッカー:$GOOG)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.89 | $1.51 | 〇 |
売上高 | $80.54B (YoY +15.4%) | $78.75B | 〇 |
業績ハイライト
連結収益
- 第1四半期の連結収益は805億ドルで、前年同期比15%増(為替変動の影響を除くと16%増)。
- サーチ、クラウド、YouTubeが好調だった。
事業別収益
- サーチとその他の広告収益は前年同期比14%増の462億ドル。小売業の成長を主導。
- YouTube広告収益は前年同期比21%増の81億ドル。レスポンス型広告とブランド広告の両方が牽引。
- Google Cloudの収益は前年同期比28%増の96億ドル。GCPとGoogle Workspaceの大幅な成長が寄与。
利益
- 営業利益は前年同期比46%増の255億ドル、営業利益率は32%だった。
- 構造改革費用などを除いたベースでは、前年同期比31%増、営業利益率は33%。
質疑応答ハイライト
生成AIの検索への影響
- 全般的にクエリ数は増加傾向。商用クエリ数にも変化はない。
- 生成型AIの導入で、ユーザー体験は向上しクエリの種類は拡大すると考えている。
- まだ初期段階だが、オーガニック検索でうまくいくとマネタイズも後に続くと考えている。
費用の最適化
- 製品、プロセス、組織構造の最適化、技術インフラの合理化、調達の効率化、不動産の最適化などの取り組みを継続。
- 設備投資の増加に伴う減価償却費や費用の増加を考慮しており、費用の伸びを抑制することに注力。
検索ページへの生成型AI機能の導入
- 生成型AIは、より複雑なクエリへの対応や、ユーザーとの新しい対話の仕方に役立つ。
- 特に、事実に基づく回答、Web上の情報源へのリンク、様々な見方を提供することに適している。
- 米国と英国で数週間ほどテストを行っており、ユーザー満足度の向上やエンゲージメントの増加など、ポジティブな兆候が見られる。
設備投資
- 2024年の設備投資は四半期ごとに120億ドル以上の水準になると予想。AIへの投資機会に対する自信の表れ。
- 設備投資のほとんどはテクノロジーインフラに充てられている。オフィス施設への投資は全体の10%未満の見込み。
- 2025年の設備投資については時期尚早でコメントは控える。
クラウド事業の成長
- AI変革を背景に、多くの顧客と対話を行っている。
- AIインフラ、Vertex AI、Google Workplaceなどのソリューションに対する関心が高い。
- 顧客のクラウド移行に向けて、スイッチングコストの低減などに取り組んでいる。
スマートフォン上のAI検索のマネタイズ
- ユーザーは情報を求めており、クラウドやWebとのつながりが必要。一部はデバイス上で完結するが、多くはクラウドが必要。
- SamsungのCircle to Searchなどにより、ユーザーにサービスをシームレスに提供できる。
- オンデバイスとクラウドのバランスは、プライバシーも考慮しつつ、ユーザーのニーズに応じて判断していく。
検索体験の改善による定量的影響
- 米国と英国の一部のクエリでライブ実験を行っているが、ユーザー満足度の向上やエンゲージメントの増加などポジティブな兆候が見られる。
- クエリの処理コスト、レイテンシー、マネタイズなどの課題についても自信を持って管理できると考えている。
- 今後のイノベーションにも期待しており、前途有望だと考えている。
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