GEエアロスペース(ティッカー:$GE)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.82 | $0.65 | 〇 |
売上高 | $16.1B (YoY +11%) | $15.24B | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $3.925 ($3.80~$4.05) | $3.76 | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期決算のハイライト
- 受注が34%増、売上高が15%増と二桁の伸び率
- 営業利益は24%増の15億ドル、利益率は140bps改善
- フリーキャッシュフローは前年同期比で倍増
- サービス事業が特に好調で、予備部品の売上高が社内修理よりも高い伸び
2024年通期見通しの上方修正
- 営業利益見通しを62-66億ドルに引き上げ
- 利益率は約50bpsの改善を見込む
- フリーキャッシュフローは50億ドル超の見通し
アフターマーケットの追い風
- 旅客需要の回復に加え、貨物需要も予想を上回る
- ワイドボディ機の稼働率向上がサービス収入を押し上げる見通し
- 好調なアフターマーケットは2025年以降の利益率押し上げ要因にも
次世代エンジン開発の進展
- RISEプログラムでは燃費を20%改善することを目指す
- 低圧ファンのテストで良好な結果
- シコルスキーとハイブリッド電気推進システムの開発で提携
質疑応答ハイライト
LEAPエンジンの生産計画下方修正について
- 当初の見通しから10-15%増に下方修正した主因は、サプライチェーンの制約
- ボーイング737MAXの減産計画も影響
- 主要サプライヤー15社に550人超のエンジニアを派遣し、生産性の改善に取り組んでいる
- GEはボーイングと緊密に連携し、LEAPエンジンの生産を適切な水準に調整
アフターマーケットの需要動向と見通し
- 旅客需要は引き続き堅調で、2024年の離着陸回数は高単位の一桁台の増加を予想
- 当初はマイナスの見通しだった貨物需要も、ロシンゲル程度のプラスに転じる見込み
- 貨物需要の回復はワイドボディ機の稼働率向上につながり、サービス収入を押し上げる
- アフターマーケットの好調は2025年以降も続き、利益率の押し上げ要因になりそうだ
次世代エンジン開発プログラム「RISE」の進捗
- RISEプログラムでは燃費を20%改善することを目指している
- 低圧ファンのテストで良好な結果が出ており、技術的なマイルストーンをクリアしつつある
- シコルスキーとの提携では、ハイブリッド電気推進システムの設計を進めている
- 次世代エンジンの開発を通じて、GEは業界をリードする技術を追求していく方針
2028年までのキャッシュフロー目標
- 2028年までにフリーキャッシュフロー変換率100%を目指す
- そのためにリースエンジンからT&M(Time and Material)契約へのシフトを進め、キャッシュ創出力を高める
- 第1四半期は運転資本の改善がキャッシュフローを押し上げた
- 売掛金回収の効率化や前受金の増加が奏功したが、供給制約から棚卸資産は増加傾向
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