ファイバーインターナショナル(ティッカー:$FVRR)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.64 | $0.62 | 〇 |
売上高 | $107.18M (YoY +14.6%) | $106.01M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $107M ($105M~$109M) | $108.15M | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $431.5M ($425M~$438M) | $430.54M | 〇 |
業績ハイライト
売上・利益・キャッシュフロー
指標 | Q1 2025実績 | 前年同期比 | 前四半期比(参考) |
---|---|---|---|
売上高 | $107.2M | +15% | 加速(前年Q4は+13%成長) |
Adjusted EBITDA | $19.4M | 非開示(前年Q1比+100bps) | – |
Adjusted EBITDAマージン | 18% | +100bps | – |
フリーキャッシュフロー | $27.4M | +31.6% | – |
ポジティブ要素: 売上成長加速、利益率改善、キャッシュフロー強化
経営陣コメント: 「高い実行力と戦略的集中の成果」「前年同期を上回る機会を適切に活かした」
セグメント別売上
セグメント | 売上高 | 成長率 | 特記事項 |
---|---|---|---|
マーケットプレイス | $77.7M | 非開示 | アクティブバイヤー数:3.5百万人、SPB:$309、テイクレート:27.7% |
サービス(Fiverr Ads, Seller Plus, AutoDSなど) | $29.5M | +94% | 全体の27.5%を占める。2025年通期で30%超見込み |
ポジティブ要素: サービス売上の急成長によりポートフォリオの多様化が進展
経営陣コメント: 「高付加価値サービスへの注力が明確な成果を生んでいる」
ガイダンス(見通し)
項目 | 通期2025(更新後) | 前回予想 | 成長率 | コメント |
---|---|---|---|---|
売上高 | $425M〜$438M | 下限引き上げ | +9〜12% | Q1の好調を受けた上方修正 |
Adjusted EBITDA | $84M〜$90M | 下限引き上げ | マージン20%(中間点) | 通期マージン目標進捗良好 |
Q2 2025 売上高 | $105M〜$109M | – | +11〜15% YoY | – |
Q2 2025 Adjusted EBITDA | $20M〜$22M | – | マージン20%(中間点) | – |
質疑応答ハイライト
Fiverr Goの進捗と今後の展開
Q: Fiverr Goの進捗と今後の戦略は?
A(Micha):
- ローンチ後2ヶ月で6,000人の優良セラーが参加、20万人以上のバイヤーが利用。
- Personal Assistant導入により、1時間以内のコンバージョン+56%、14日以内のコンバージョン+10%。
- 今後は「カテゴリー拡大」+「早期バイヤージャーニー統合」により、さらなる拡張フェーズへ。
ポジティブ: プロダクトマーケットフィット確認済み、コンバージョン改善が定量的に確認
マクロ環境・需要トレンドについて
Q: マクロ環境は安定か?
A(Micha):
- フリーランス需要は「横ばい・安定」。
- 一部大企業向けにおけるエンタープライズ案件獲得により、上振れ効果あり。
A(Ofer):
- 景気変動の中で、専門性や機動性の需要が高まり、Fiverrが選択肢になっている。
ネガティブ: 大きな回復兆候は見られず、あくまで安定基調
サービス売上の成長持続性
Q: サービス売上の急成長(+94%)は持続可能か?
A(Ofer):
- 2025年通期で売上構成比30%以上を見込む。
- Seller Plusの新ティア、Fiverr Ads拡張、AutoDSの成長が牽引。
ポジティブ: 明確な製品ラインアップの拡充計画あり、成長持続性高い
Fiverr Proの大型契約獲得と販売体制
Q: 6桁契約($100k+)獲得の背景は?
A(Micha & Ofer):
- バイヤーは通常のMarketplace利用からスタート。
- 成功体験を通じて、アカウントマネージャーとの連携により大規模契約へスケール。
- 複雑な営業組織は不要、「Marketplace起点のセールスファネル」が有効に機能。
成功事例:
- 大手出版社:$15K → $200Kに拡大(多言語の児童書編集)
- 教育系YouTuber:制作をFiverrに全面移行、高効率を評価
マーケティング施策とROI
Q: Q1でのマーケティングの効果要因は?
A(Micha):
- 特定のカテゴリー・地域・チャネルでROIの高い機会を即時に捕捉。
- 継続的に「機会があるところにのみ投資」を基本方針とし、Q2以降も継続予定。
競争優位: 柔軟でデータ駆動型のGo-To-Market戦略が有効に機能
アクティブバイヤー減少と単価増戦略の関係
Q: アクティブバイヤー数の減少トレンドは?
A(Ofer):
- 高単価顧客(High-Value Buyers)獲得に集中しており、低LTV顧客の獲得は抑制。
- Spend per Buyer(SPB)は拡大基調、この戦略は当面継続。
- マクロ好転(例:金利低下、SMBマインド改善)があればアクティブ数にも改善の兆し。
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