ファイバーインターナショナル(ティッカー:$FVRR)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.52 | $0.45 | 〇 |
売上高 | $93.5M (YoY +6.3%) | $92.47M | 〇 |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $94.5M ($93.5M~$95.5M) | $94.4M | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $384M ($381M~$387M) | $382.7M | 〇 |
業績ハイライト
Q1の業績は予想を上回る
- 売上高は9,350万ドルで、前年同期比6.3%増加し、ガイダンスの上限に到達
- 調整後EBITDAは1,600万ドルで、ガイダンスを上回り、調整後EBITDAマージンは17.1%
AIが事業にプラスの影響
- AI関連サービスのGMVは前年同期比95%増加
- チャットボット開発が特に人気で、企業がGenAI技術を活用して顧客エンゲージメントを高めようとしている
- Fiverrには1万人以上のAIエキスパートプールがあり、企業がGenAIを実装する際の支援先となっている
通期の業績予想を上方修正
- 2024年第2四半期の売上高は9,350万ドルから9,550万ドルを見込み、前年同期比5%から7%の成長を予想
- 2024年通期の売上高は3億8,100万ドルから3億8,700万ドルを見込み、前年比5%から7%の成長を予想
- 2024年通期の調整後EBITDAは6,700万ドルから7,300万ドルを見込み、調整後EBITDAマージンは18.2%を予想
1億ドルの自社株買いプログラムを発表
- 事業の基礎的な優位性と株主価値の創造へのコミットメントを示すもの
- 現在の株価は魅力的な買い戻しの機会を提供していると考えている
- 強固なバランスシートと強力なフリーキャッシュフロー創出により、成長への投資を継続しつつ、株主資本を還元する財務的能力がある
質疑応答ハイライト
AIの需要と影響について
- AIカテゴリーは急成長しており、特にチャットボット開発の需要が高い
- ホスピタリティ企業が予約管理の会話ツールを構築したり、オンライン学習プラットフォームが子供向けのパーソナライズされた学習メニューや指導セッションを作成するなどの事例がある
- AIは単純作業には悪影響だが、全体的にはプラスの影響が大きい
- AIツールは専門家の創造性を高めるために使われているが、AIに全てを任せきりにはしない
高単価の顧客獲得とエージェンシーの可能性
- 高単価の案件を獲得するには、顧客とプラットフォーム、サービス提供者の間の信頼が重要
- エージェンシーは信頼と品質の代理人として機能し、複雑なサービスの提供とより多くの支出を促進する
- エージェンシーを通して仕事をする際の顧客の平均支出額は、通常の数倍になっている
- マッチングアルゴリズムの高度化により、顧客の信頼を得られる人材とのマッチングが可能になる
より複雑なサービスのための商品の進化
- パッケージ化されたモデルでは満たせないニーズに対しては、個別対応のソリューションが必要
- プロジェクト管理のようなソリューションで、プロジェクトマネージャーが全体を調整し、より複雑なプロジェクトに対応できる
- エージェンシーがこのようなプロジェクトソリューションを提供できる場合もある
- 今後のサマーリリースで、顧客のより複雑なニーズを満たす新しい方法が導入される予定
テイクレートの持続可能性
- テイクレートの持続可能性については、上場以来ずっと自信を持っている
- テイクレートには2つの階層があり、1つ目は取引手数料、2つ目はオプションサービス
- オプションサービスには、Promoted Gigs、Seller Plus、Fiverr Learn、Fiverr Workspaceなどがある
- 将来的にもテイクレートは持続・拡大すると考えている
海外市場の機会
- 現在の重点地域は英国とドイツで、米国よりも成長が速い
- 欧州ではフリーランサーやエージェンシーとの協働の機会が大きい
- 欧州のSMBの規模は米国の1.5倍あり、大きな成長の可能性がある
- マクロ環境が改善すれば、より容易で安価な成長が実現できるだろう
長期的な収益性の見通し
- 過去数四半期にわたり、EBITDAマージンを着実に改善してきた
- 急激な変化ではなく、成長を阻害せずにマージンを改善する慎重なアプローチを取っている
- 長期的なマージン目標として25%を設定しており、その達成を目指す
- 25%達成後にマージンをさらに引き上げる可能性はあるが、現時点で約束するのではなく、長期目標に向けて着実に実行していく
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