フォーティネット(ティッカー:$FTNT)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.57 | $0.41 | 〇 |
売上高 | $1.434B (YoY +10.9%) | $1.40B | 〇 |
ガイダンス 2024Q3EPS | $0.57 ($0.56~$0.58) | $0.43 | 〇 |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $1.475B ($1.445B~$1.505B) | $1.47B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 第2四半期の売上高は11%増の14億3400万ドル
- サービス収益は20%増の9億8200万ドル、総収益の68.5%を占める
- 製品収益は4%減の4億5200万ドル
- 粗利益率は360ベーシスポイント上昇し、四半期記録となる81.5%
- 営業利益率は820ベーシスポイント上昇し、四半期記録となる35.1%
事業ハイライト
- Unified SASE(セキュアアクセスサービスエッジ)は総請求額の23%を占め、1ポイント上昇
- AI駆動のSecure Ops(セキュリティオペレーション)は総請求額の10%を占め、1ポイント上昇
- ソフトウェアライセンス収益は26%成長し、製品収益の高10%台を占める
- 新規顧客を6,300社獲得
- LaceWorkとNext DLPを買収し、クラウドセキュリティとデータ保護の能力を強化
通期見通し
- 通期の請求額見通しを64億ドルから66億ドルに維持
- 通期の売上高見通しを58億ドルから59億ドルに引き上げ、中央値で10%の成長率
- 通期の非GAAPベース営業利益率見通しを30%から31.5%に引き上げ
質疑応答ハイライト
利益率の改善について
- 粗利益の改善が営業利益率向上の最大の要因
- インベントリレベルの正常化やチャネル在庫の改善により、製品粗利益が回復
- サービス収益の増加も利益率向上に寄与
- 販売・マーケティング費用は現在抑えられているが、今後投資を増やす予定
ファイアウォール更新サイクルについて
- 2024年の更新サイクル回復は見込んでいないが、2025年には回復する可能性が高い
- 米国の選挙や高金利環境が企業の長期投資を抑制している可能性
- 通常4-5年サイクルで更新されるネットワークインフラの更新時期が近づいている
- ハイブリッド環境やOT/IoTデバイスのセキュリティニーズが更新を後押しする可能性
ソフトウェア比率の上昇について
- ソフトウェアライセンス収益が26%成長し、製品収益の高10%台を占める
- FortiOSの機能拡張やSecure OpsやSASEのソフトウェアベースの成長が寄与
- ハードウェア需要が回復すれば比率の伸びは鈍化する可能性があるが、ソフトウェア成長は継続する見込み
通信事業者セグメントの状況
- 通信事業者セグメントは前四半期から減速
- 大型案件の影響で四半期ごとの変動が大きい傾向
- 長期的には通信事業者は最大の顧客セグメントになる可能性
- 通信事業者独自のSASEソリューション提供に向けた動きが活発化
Next DLP買収の狙い
- SASE市場での最高のソリューション開発を加速
- スタンドアロンの企業向けデータ保護市場への参入
- FortiSASEソリューションへの統合によるSASE機能の強化
- 技術とタレントの獲得による競争力強化
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