ファストリー(ティッカー:$FSLY)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | -$0.07 | -$0.07 | 〇 |
売上高 | $132.37M (YoY +7.8%) | $131.5M | 〇 |
ガイダンス 2024Q3EPS | -$0.055 (-$0.08~-$0.03) | -$0.04 | × |
ガイダンス 2024Q3売上高 | $132M ($130M~$134M) | $138.1M | × |
ガイダンス 通年EPS | -$0.135 (-$0.16~-$0.11) | -$0.12 | × |
ガイダンス 通年売上高 | $535M ($530M~$540M) | $557.1M | × |
業績ハイライト
第2四半期の業績
- 売上高は1億3240万ドルで、ガイダンスの中央値をやや上回った
- 営業損失は1260万ドルで、ガイダンスの中央値より良好だった
- 前年同期比で売上高は8%増加
- ネットワークサービス売上高は6%増の1億420万ドル
- セキュリティ売上高は13%増の2540万ドル
顧客動向
- 上位10顧客の売上高構成比は34%に低下(前四半期は38%)
- エンタープライズ顧客数は601社に増加(前四半期比4%増、前年同期比50%増)
- 上位10顧客以外の顧客の売上高は前年同期比13%増加
財務指標
- 直近12カ月のネットリテンションレートは110%(前四半期114%から低下)
- グロスマージンは58.5%で前年同期比190ベーシスポイント改善
- フリーキャッシュフローは1850万ドルのマイナス
通期見通し
- 売上高を5億3000万ドル〜5億4000万ドルに下方修正(前回5億6000万ドル〜5億7000万ドル)
- 非GAAPベースの営業損失を3300万ドル〜2700万ドルに修正
- フリーキャッシュフローをマイナス2000万ドル〜マイナス1000万ドルに修正
質疑応答ハイライト
大口顧客の動向について
- 主にメディア系の大口顧客でトラフィック予測が軟化
- 収益性重視の傾向が強まり、ベンダーへの圧力が増大
- 顧客エンゲージメントモデルを変更し、大口顧客向けにカスタマイズしたアプローチを実施
- 現時点で大口顧客との関係は安定化したと考えている
- 影響を受けているのは上位10顧客のうち少数(3社未満)だが、規模が大きい
事業再構築について
- 売上高に合わせて費用を調整し、収益性を維持する必要性から実施
- 第3四半期に約1400万ドルの費用削減を見込む
- 顧客獲得とウォレットシェア拡大に向けた効率的な営業活動への投資を継続
- セキュリティ、エッジコンピューティング、AI分野のイノベーションに注力
売上高ガイダンス修正の背景
- 大口顧客のトラフィック予測軟化が主因
- 最低保証レベルまで引き下げたわけではなく、予測を下回る状況
- 上位顧客との定期的な幹部レベルの対話を通じて、より正確な予測が可能に
- 上位10顧客以外の成長は順調で、見通しに大きな変更なし
セキュリティ事業の成長率低下について
- 13%成長は期待を下回る結果
- 今後20%台後半以上の成長率回復を目指す
- BOPミティゲーションソリューションの立ち上げは好調
2025年に向けた展望
- 新規顧客獲得と製品開発への投資を継続しつつ、株主リターンの改善を目指す
- 営業利益とフリーキャッシュフローの黒字化が目標
- 大口メディア顧客への依存度低下を見込む
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