ジェイフロッグ(ティッカー:$FROG)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.16 | $0.14 | 〇 |
売上高 | $100.3M (YoY +25.7%) | $98.6M | 〇 |
ガイダンス 2024Q2EPS | $0.14 ($0.13~$0.15) | $0.14 | 〇 |
ガイダンス 2024Q2売上高 | $103.5M ($103M~$104M) | $103.1M | 〇 |
ガイダンス 通年EPS | $0.60 ($0.59~$0.61) | $0.60 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $427.5M ($425.5M~$429.5M) | $426.9M | 〇 |
業績ハイライト
業績ハイライト
- 2024年第1四半期の総収益は1億300万ドルで、前年同期比26%増加
- クラウド収益は3,690万ドルで、前年同期比47%増加し、総収益の37%を占める
- 年間経常収益(ARR)が10万ドル以上の顧客数は911社で、前年同期比16%増加
- 年間経常収益(ARR)が100万ドル以上の顧客数は40社で、前年同期比90%増加
プラットフォーム採用の拡大
- 世界有数の大企業がホリスティックなソリューションとしてJFrogプラットフォームを選択
- 金融サービス大手のフィデリティがJFrogとの関係を拡大し、DevOpsのスケールとセキュリティを推進
- マルチクラウド対応と企業スケールのDevSecOpsを支援するパートナーを求める企業が増加
MLOpsとGen AIへの対応
- JFrogプラットフォームをMLOpsとMLSecOpsに拡張し、顧客の新たなニーズに対応
- MLflow、Qwakなどの人気プラットフォームとシームレスに統合
- データサイエンティストとMLエンジニアに、モデル管理のためのアーティファクトリポジトリを提供
質疑応答ハイライト
支出環境とマクロ環境について
- クラウド事業は、ユーザー消費とクラウド移行プロジェクトにより、オンプレミスよりも高い成長率を示している
- オンプレミスの採用と拡張については、2023年と同様の傾向が続いている
- 第1四半期は前年同期比47%のクラウド成長率で始まり、より多くのクラウド顧客が移行に向けて複数年契約を検討している
クラウド事業の詳細について
- 第4四半期は大幅な消費があり、第1四半期はより消化の時期となった
- 前年同期比では47%の成長率で、前期よりもドルベースでの成長幅が大きい
- 顧客は第4四半期に使用量を拡大し、第1四半期にプロジェクト支出とソフトウェア開発プロジェクトについて検討する機会を得た
MLOpsの顧客との会話と傾向について
- 顧客はJFrog Artifactoryをモデルリポジトリのプロキシとして検討している
- MLOpsではオープンソースライブラリが多用されるため、JFrogプラットフォームのセキュリティ面が重要視される
- データサイエンティストとMLエンジニアに選択の自由を提供し、人気のMLflow、Qwakなどのプラットフォームとの連携を進めている
クラウド事業の顧客による最適化の取り組みについて
- 第1四半期に顧客による効率化と最適化の取り組みが増加していることを確認
- 第4四半期の強力な業績の後、第1四半期は消化の時期となっている
- 2023年と同様に、購買決定や大規模プロジェクトは2024年の後半に向かうと予想される
SaaS事業の可視性について
- 第4四半期の一時的な要因を調整後、第1四半期のSaaS事業の純新規収益は第4四半期と同程度
- ガイダンスの中間値である40%台半ばの成長率は、コミットメントに基づいており、それ以上の成長は使用量によって左右される
- 現在および5月初旬までの消費動向を理解するために、追加の情報が求められた
セキュリティ事業のパイプラインと課題について
- エンタープライズポートフォリオとともにパイプラインが拡大しており、JFrog Advanced SecurityとCurationの両方を検討する顧客が増えている
- 多くの顧客がすでにセキュリティソリューションを導入しており、統合やPoCのプロセスに時間がかかる
- セキュリティ事業のPoCのライフサイクルは、DevOps事業よりも長くなる傾向がある
オンプレミス事業の加速について
- 第1四半期にオンプレミス事業が若干加速したが、一時的な要因はない
- 2024年のオンプレミス事業のトレンドは2023年と非常に似ていると予想される
競合環境の変化と市場シェア獲得の機会について
- セキュリティとDevOpsを統合したベストオブブリードのプラットフォームへの統合を求める顧客が増加している
- 競合他社の買収や事業売却などの変化が相次いでいるが、包括的なセキュリティソリューションを求める顧客のニーズに変化はない
- JFrogのセキュリティリサーチチームはコミュニティへの貢献とともに、自社ツールの差別化にも役立っている
コメント