フットロッカー(ティッカー:$FL)の2024年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.22 | $0.12 | 〇 |
売上高 | $1.87B (YoY -3.1%) | $1.88B | × |
ガイダンス 通年EPS | $1.60 ($1.50~$1.70) | $1.52 | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期の業績
- 売上高は前年同期比2.8%減
- 既存店売上高は1.8%減(計画どおり)。Champs Sportsのリポジショニングによる2.2%のマイナス影響を含む
- Foot LockerおよびKids Foot Lockerの全世界での既存店売上高は1.1%増
- 粗利益率は前年同期比120ベーシスポイント低下の28.8%。値引き率が前四半期から改善したものの、昨年の水準を下回った
- 販売管理費率は24.6%と前年同期比220ベーシスポイント悪化。技術とブランド構築への投資や継続的なインフレ圧力が影響
- 1株当たり利益は0.09ドル、非GAAPベースでは0.22ドル
通期見通し
- 通期の1株当たり利益見通しを1.50~1.70ドルで据え置き
- 通期の既存店売上高は1~3%増を計画
- 粗利益率は210~230ベーシスポイントの改善を計画。値引き圧力からの回復を見込む
- 販売管理費率は売上高に対して170~190ベーシスポイントの悪化を計画。技術、デジタル、ブランド構築への投資を反映
- 設備投資は約3億4500万ドルを計画。店舗体験と技術が主な投資対象
質疑応答ハイライト
第1四半期の業績改善の要因
- 四半期を通じて既存店売上高が順次改善。2月は前年同期比マイナス幅大、3月はマイナス幅縮小、4月はほぼ前年並み
- ブランドパートナーとの関係が再活性化。消費者インサイトを基に共同で複数年の成長計画を策定
- 新しいマーチャンダイジングとバイイングチームの体制が機能し、マーケティングチームとも連携。品揃え、アクセス、計画、商品の流れが改善
- 店舗体験とオンライン体験の改善に継続的に投資。店舗のリフレッシュやデジタル改善を実施
- ブランド構築への投資を継続。Harden sneakersキャンペーンやNBAとのパートナーシップなどを展開
- ロイヤルティプログラムFLXを改善し、米国で第2四半期に展開予定。購入頻度とウォレットシェア拡大を狙う
Nikeとの関係
- バスケットボール、キッズ、スニーカー文化の分野でFoot Lockerの差別化要因となる
- 共同の複数年にわたる成長計画を綿密に策定中
- Nikeのイノベーションパイプラインに非常に勇気づけられている。エア技術の革新を支援
- 第4四半期からNikeとの成長を再開する見込み
- 店舗とオンラインの顧客体験の向上、魅力的なロイヤルティプログラム、データ共有の強化などを通じて、Foot Lockerのレベルアップが卸売重視のNikeの恩恵を受ける好位置につながる
女性向け事業
- ウィメンズは、コートスタイルやテラススタイルなどのトレンドを牽引し、全世界の主要バナーで最も成長が速いカテゴリーの1つ
- ベンダーパートナーが、製品開発と需要創出の両面でリソースを投入
- 店舗スペースの拡大、ストーリー性の向上、女性向けサービス改善に注力
- バスケットボールでは、WNBA選手シグネチャーモデルが好調。ナイキのサブリナ・イオネスク1、プーマのステューシグネチャーラインなど
- 女子バスケの人気が転換点。選手の革新、ファンの興奮、メディア注目の加速により、バスケットボール市場の拡大とインクルーシブ化が進む
アパレル事業
- 業績が振るわず、イノベーション不足や、ブランドストーリーのコンペリング力不足、シーズン間の移行の課題などに取り組む必要あり
- アイテムにフォーカスし、重要アイテムの深さと在庫を確保
- 需要創出とスニーカーとの連動によるトータルコーディネート提案力を取り戻す
- サプライチェーンの正常化により、アイテムを組み合わせて店頭とウェブに同時投入し、ストーリー性を高める
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