フォード(ティッカー:$F)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.47 | $0.48 | × |
売上高 | $44.81B (YoY +5.6%) | $44.88B | × |
業績ハイライト
財務実績
- 第2四半期の収益は約480億ドルで、前年同期比6%増
- 調整後EBITは28億ドル、利益率は5.8%
- 調整後フリーキャッシュフローは32億ドル
- 通期の調整後EBIT見通しを100億〜120億ドルに据え置き
- 通期の調整後フリーキャッシュフロー見通しを10億ドル引き上げ、75億〜85億ドルに
セグメント別業績
- Ford Pro: 収益9%増、EBITは26億ドルで利益率15%超
- Ford Model e: 11億ドルの損失、コスト削減で4億ドルの改善
- Ford Blue: 収益7%増、EBITは12億ドル、利益率4.4%
- Ford Credit: EBTは3億4300万ドルで前年比微減
戦略的ハイライト
- EVの戦略を見直し、より小型で手頃な価格の車両にフォーカス
- ソフトウェアと物理的サービスでFord Proの成長を加速
- 品質改善の取り組みが進展、J.D. Powerの初期品質調査で14ポイント改善
- カナダのSuper Duty生産能力を10万台増強
質疑応答ハイライト
株価と資本配分について
- フォードの株価が低迷していることについて、CEOのジム・ファーリーは現在の株価が良い価値を示していると述べた
- 自社株買いよりも魅力的な投資機会があると説明
- 特にFord Proビジネスの成長機会を強調し、アフターセールス事業の拡大余地が大きいと指摘
中国企業とのパートナーシップについて
- CATLとのパートナーシップを重要視し、北米でのLFPバッテリー生産を進めていると説明
- 中国企業のプラットフォームを直接採用する戦略は取らず、重要なコンポーネントでの協力を模索
- 大型EVでのパートナーシップの可能性を示唆
品質問題と保証費用について
- J.D. Powerの品質調査で改善が見られたことを強調
- 新技術導入に伴う初期の問題や、過去の設計に起因する長期的な耐久性の問題が保証費用増加の要因
- コネクテッドカー技術を活用し、将来的に早期の問題検知と対応が可能になると説明
Super Dutyの生産能力増強について
- インフラ投資の増加や5G整備需要を背景に、特にシャーシ事業での需要が強いと説明
- マルチエネルギープラットフォームを採用し、顧客に選択肢を提供する戦略
- 投資回収期間は短く、長期的な需要が見込めるとの見解を示した
電動化戦略と政治動向の影響について
- 電動化戦略は長期的な競争力確保のために重要であり、政権交代の影響は限定的と説明
- 顧客の選択肢を提供し、製造の柔軟性を確保する戦略を強調
- 中国メーカーとの競争力確保のため、小型EV開発に注力する方針を示した
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