エラスティック(ティッカー:$ESTC)の2025年第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.35 | $0.25 | 〇 |
売上高 | $347.4M (YoY +19.7%) | $344.7M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2EPS | $0.38 | $0.34 | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $354.0M | $360.9M | × |
ガイダンス 2025通年EPS | $1.54 | $1.41 | 〇 |
ガイダンス 2025通年売上高 | $1.44B | $1.48B | × |
業績ハイライト
財務実績
- Q1の総収益は前年同期比18%増の3億4700万ドル
- サブスクリプション収益は前年同期比20%増の3億2400万ドル
- Elastic Cloudの収益は前年同期比30%増の1億5700万ドル、総収益の45%を占める
- 非GAAPの営業利益率は10.7%
顧客指標
- 年間契約額10万ドル以上の顧客数が1,370社を超える
- 年間契約額1万ドル以上の顧客数は4,430社以上
- 純拡大率は約112%
ビジネスハイライト
- ジェネレーティブAI関連の機会で強い勢いを維持
- 検索ビジネスの成長が加速
- プラットフォーム統合のメッセージが顧客に引き続き反響
課題
- Q1で締結した顧客コミットメントの総量が期待を下回る
- 主にアメリカ地域での販売セグメンテーション変更の影響
- EMEAでの顧客予算制約によるディール遅延
質疑応答ハイライト
販売セグメンテーション変更の影響と対策
- アメリカ地域の全部門(連邦政府部門を除く)で影響大
- 対策:
- パイプラインの進捗モニタリングを強化
- 大企業顧客へのフォーカスを深める
- 営業担当者の新しいテリトリーへの適応を支援
- 2-3四半期で従来の強い販売実行力に戻ることを期待
クラウド消費動向
- 年間クラウド顧客の消費トレンドは予想通りに推移
- 企業・商用セグメントの顧客はコミットメントに対して順調に消費
- 新規コミットメント獲得の遅れがクラウド収益見通しに影響
競合環境とElastic Express Migration
- 競合環境に大きな変化なし
- Express Migrationプログラムの特徴:
- 技術(ESQL、Attack Discovery、Automatic Import)
- 顧客インセンティブ
- リスクと労力を低減し、顧客の移行を容易に
- セキュリティとオブザーバビリティの両分野でこのアプローチを採用
ジェネレーティブAIの影響
- 検索ビジネスの加速に貢献
- 多くの顧客がセマンティック検索やRAGユースケースを実装
- Elasticの強みは:
- ブランド認知度
- 既存データのElastic Searchでの保存
- 高性能なベクターデータベース
- エンタープライズ機能の充実
ガイダンス策定のアプローチ
- 顧客エンゲージメントの深化や営業担当者のテリトリー適応など、前向きな兆候も見られる
- Q1で未締結の取引の影響を反映
- 慎重な取引締結の想定を内部で反映
- 販売実行力の回復に2-3四半期かかると想定
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