デル・テクノロジーズ(ティッカー:$DELL)の2025年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.89 | $1.71 | 〇 |
売上高 | $25.03B (YoY +9.2%) | $24.12B | 〇 |
ガイダンス 2025Q3EPS | $2.00 ($1.90~$2.10) | $2.18 | × |
ガイダンス 2025Q3売上高 | $24.5B ($24.0B~$25.0B) | $24.62B | × |
ガイダンス 2025通年EPS | $7.80 ($7.55~$8.05) | $7.72 | 〇 |
ガイダンス 2025通年売上高 | $97.0B ($95.5B~$98.5B) | $96.34B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 第2四半期の売上高は250億ドル(前年同期比9%増)
- 希薄化後1株当たり利益は1.89ドル(前年同期比9%増)
- 営業活動によるキャッシュフローは13億ドル
セグメント別業績
- インフラストラクチャー・ソリューション・グループ(ISG)の売上高は116億ドル(前年同期比38%増)
- サーバーおよびネットワーキング売上高は77億ドル(前年同期比80%増)
- クライアント・ソリューション・グループ(CSG)の売上高は124億ドル(前年同期比4%減)
AI関連実績
- AI最適化サーバーの出荷額は31億ドル
- AI最適化サーバーの受注残高は38億ドル
- AIサーバーのパイプラインは受注残高の数倍に拡大
通期見通し
- 売上高は955億ドルから985億ドルの範囲(中央値970億ドル、前年比10%増)
- 希薄化後1株当たり利益は7.80ドル±0.25ドル(中央値で前年比9%増)
質疑応答ハイライト
AIサーバーの利益率改善について
- AIサーバーの利益率が前四半期から改善
- 理由:
- エンジニアリング付加価値の向上
- ラックレベルでの展開能力の拡大
- システム検証やテスト、顧客サイトでのエンジニアリングサポートなど付加価値サービスの提供
- エンタープライズ顧客向けの利益率は大規模顧客向けよりも高い傾向
ストレージ事業の動向
- Dell IP製品の需要は2桁成長を達成
- パートナーIP製品(HCIなど)の減少により全体では5%減
- AIワークロード向けに高性能ストレージの需要が増加
- 非構造化データ向けストレージへの投資を強化(PowerScale F710/F910、Project Lightningなど)
PC事業の見通し
- 第4四半期に向けて回復を予想
- 理由:
- Windows 10のサポート終了が近づいている
- コロナ禍で購入されたPCの更新需要
- AI機能を搭載した新製品の登場
- エッジでのAI推論需要の拡大
従来型サーバーの需要動向
- 5四半期連続で前四半期比成長、3四半期連続で前年同期比成長を達成
- 需要増加の要因:
- 長期の消化期間からの回復
- 古い設備の更新需要
- AI導入のためのインフラ集約
- クラウドからのワークロード回帰
AIサーバーの顧客動向
- ソブリンAI(国家レベルのAI)の機会も今後拡大の見込み
- エンタープライズ顧客の数と収益が増加傾向
- 大規模なTier 2クラウドサービスプロバイダーが依然として大きな割合を占める
- エンタープライズ顧客はAI導入の初期段階にあり、今後の成長が期待される
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