デル・テクノロジーズ(ティッカー:$DELL)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $1.29 | $1.29 | × |
売上高 | $22.2B (YoY +6.2%) | $21.65B | 〇 |
ガイダンス 2025Q2EPS | $1.65 ($1.55~$1.75) | $1.86 | × |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $24.0B ($23.5B~$24.5B) | $23.35B | 〇 |
ガイダンス 2025通年EPS | $7.65 ($7.4~$7.9) | $7.84 | × |
ガイダンス 2025通年売上高 | $95.5B ($93.5B~$97.5B) | $94.53B | 〇 |
業績ハイライト
第1四半期の業績
- 売上高は222億ドルで前年同期比6%増加、サーバーが好調で商用PCも成長に回帰
- 営業利益は15億ドル
- 希薄化後EPSは1.27ドル
- 営業キャッシュフローは10億ドル
AIサーバー関連
- AIサーバー受注は26億ドルに増加、出荷は前期比100%以上増の17億ドル
- 過去3四半期でAIサーバーを30億ドル以上出荷
- AIサーバーの受注残は38億ドルで、前期比約9億ドル増加
- AIサーバーのパイプラインは受注残の数倍の規模
事業セグメント別
- ISGの売上高は92億ドルで前年同期比22%増
- サーバー・ネットワーキングの売上高は過去最高の55億ドルで42%増
- ストレージの売上高は38億ドルで前年同期比横ばい
- CSGの売上高は120億ドルで前年同期比横ばい、商用は3%増、民生は15%減
質疑応答ハイライト
AIサーバーの受注残と供給の見通し
- AIサーバー受注残の納期はGPUの種類や顧客により異なる
- NVIDIA製GPUの供給は改善傾向にあり、H100は生産中、H200は第2四半期後半から供給開始予定
- 現在のAIサーバー受注残は主にNVIDIA製だが、顧客は多岐にわたる
- 5四半期先の受注パイプラインは引き続き拡大
AIサーバーの利益率影響
- 第1四半期のISG事業の利益率は低かったが、主にストレージ事業の季節要因と従来型サーバーの大口案件による
- 第2四半期以降はISG事業の利益率改善を見込む
- AIサーバーはマージン率は低下要因だが利益ドルベースでは増加に寄与
- AIサーバー事業はまだ立ち上げ段階で、サービス収益など一部の認識は将来に繰り延べられる
従来型サーバーとストレージの需要見通し
- 従来型サーバーの需要回復は企業向けが先行、中堅中小企業向けは遅れ気味だが利益率が高い
- ストレージ市場は下期に成長に転じ、デルはシェア拡大を目指す
- QLC採用のPowerStoreなど新製品投入で競争力強化
- ストレージのマージン改善には時間がかかるが、年間ではISG事業の長期目標の11-14%に収束する見通し
PCビジネスの回復と見通し
- 商用PCの需要は第1四半期を通じて改善、パイプラインも拡大
- PC入れ替えサイクルの到来を期待
- 4年前のリモートワーク用PC更新需要
- 2025年のWindows10サポート終了
- AI対応の新型PCの登場
AIサーバーの顧客層
- ティア2のクラウドサービス事業者と企業の双方に販売
- 企業向けの売上構成は四半期ごとに拡大
- ティア2向けは大型案件だが非線形
- 長期的にはエンタープライズでのAIインフラ導入拡大が見込まれる
- 推論ワークロードが最大の用途になると予想
コメント