ドアダッシュ(ティッカー:$DASH)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.44 | $0.98 | × |
売上高 | $3.03B (YoY +20.7%) | $3.09B | × |
ガイダンス 2025Q2GOV | $23.5B ($23.3B~$23.7B) | $23.3B | 〇 |
業績ハイライト
売上・成長状況
指標 | Q1 2025 実績 | 備考 |
---|---|---|
総注文額(GOV) | 非開示 | 通期ガイダンス内で順調との言及 |
調整後EBITDA(利益) | 非開示 | Q1実績およびQ2ガイダンスにてYoY成長強調 |
DashPass加入者数 | 過去最高 | 加入者数・注文頻度ともに増加 |
新カテゴリーの利用状況 | MAUの1/4がレストラン+グローサリー利用 | 継続成長中 |
Groceryカテゴリのバスケットサイズ | 拡大中 | ストック用途含めユースケースが拡大 |
利益率・採算性
指標 | Q1 2025実績 | コメント |
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ネット収益マージン | QonQで減少 | 季節性と「手頃さ施策(affordability initiatives)」の影響 |
Take Rate(取扱高に対する売上率) | QonQで低下 | Q2以降に反転上昇を見込む |
EBITDA利益成長 | QoQ・YoYともに増加 | 利益ドルベースでの成長に注力 |
※会社としては、利益率(%)より「利益額(ドル)」の成長に重視。
M&A・戦略投資
案件 | 概要・目的 |
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Deliveroo買収提案 | 欧州30か国展開、スケール拡大、既存ノウハウの適用による収益性改善 |
7 Rooms買収 | レストラン向け「マーケティング・アズ・ア・サービス」強化、顧客理解深化 |
- CEOトニー・シュー氏:「M&Aの方針は不変。スケールの追加、既存ノウハウの適用可能性、IRRが見込める案件のみ実行」
- CFO:最低キャッシュ水準は10億ドルと明言。残余資金はIRRに基づき再投資。
質疑応答ハイライト
欧州展開・Deliveroo買収関連
Q: Deliverooはシェア2~3位の市場も多い。戦略は?
- A: CEO
- シェア順位より「スケール」が利益創出には重要。
- Deliverooは利益性の高い西欧主要都市で強いポジションを築いており、当社の欧州ノウハウと合わせて更なる成長が期待。
- Voltの統合経験を活かし、商品・運営ノウハウの横展開で改善余地あり。
Grocery成長・ユースケース拡大
Q: Grocery利用が伸びている要因は?
- A: CFO
- MAUの1/4がGroceryも利用し、継続増加。
- トップ20のグロサリーパートナーの大半と提携済。地方チェーンも拡大中。
- 商品品質・選定・UI/UXが改善し、注文頻度が増加。
- 利益率も改善中で、来年には「注文量シェアNo.1」を目指す。
Q: 実店舗を超える体験をオンラインで提供するには?
- A: CEO
- 「正確に届ける」「価格競争力」「品質」「サポート」全てでリアル超えを目指す。
- Double Dashのような「複数店舗横断」の新体験も差別化要素に。
マージン・Take Rateの低下要因と見通し
Q: Q1の取扱高マージン低下の要因と、今後の回復見通しは?
- A: CFO
- Q1は季節性と「手頃さ施策(例:DashPass)」への投資で一時的にTake Rate減。
- Q2以降は:
- 季節性改善
- 単位経済性の向上
- 注文ボリュームの拡大
→ これらがマージン回復に寄与。
- 「利益率%より利益額成長」が戦略の根幹。
DashPassの進化
Q: DashPassの成長と今後の展開は?
- A: CEO
- 「フィジカル世界のサブスク」として位置づけ。
- 利用ユースケース増加、接続できるローカルビジネスの拡大が鍵。
- 利用頻度を高めるため、選択肢やサービス品質の継続改善に注力。
規制・政策対応
Q: NYCでの手数料上限引き上げの影響は?
- A: CEO
- この種の規制は「意図に反して、逆効果」を招く傾向。
- Dasher(配達員)の機会減
- 中小飲食店の売上減
- 消費者価格の上昇
- 「常識的な政策への対話と協調」を目指す。
- この種の規制は「意図に反して、逆効果」を招く傾向。
Q: ポータブル・ベネフィット制度(柔軟就業+福利厚生)の連邦レベル拡大について?
- A: CEO
- 実際にPA州などで試験導入し、好反応。
- 「自由な働き方+福利厚生」は両立可能との信念。
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