クレド・テクノロジー(ティッカー:$CRDO)の2025年第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.07 | $0.05 | 〇 |
売上高 | $72.03M (YoY +63.6%) | $67.81M | 〇 |
ガイダンス 2025Q3売上高 | $120M ($115M~$125M) | $86.03M | 〇 |
業績ハイライト
第2四半期の財務実績
- 売上高は72百万ドル(前年同期比64%増、前四半期比21%増)でガイダンスを大幅に上回る
- 非GAAPグロスマージンは63.6%(前四半期比73ベーシスポイント改善)
- 製品事業の売上高は69.1百万ドル(前年同期比88%増、前四半期比21%増)
- IPライセンス事業の売上高は3百万ドル
- 非GAAP営業利益は8.3百万ドル(前四半期の2.2百万ドルから改善)
- 営業キャッシュフローは10.3百万ドル
- 四半期末の現金および現金同等物は383百万ドル
製品ラインの状況
- AEC(Active Electrical Cable)製品
- 過去最高の売上を達成
- トップ2顧客と新興ハイパースケーラーからの強い需要
- 市場の初期段階で、市場リーダーとしてのポジションを確立
- 800ギガZeroFlaps AECsを発表(AI backend networkで最大7メートルの長さをサポート)
- 光学DSP製品
- 四半期で過去最高の売上を記録
- 50ギガ・100ギガソリューションが売上を牽引
- AOCsとトランシーバーを含む幅広い製品が貢献
- 3nm 200ギガ/レーンの設計のテープアウトを完了
- ラインカードリタイマー製品
- 記録的な四半期売上を達成
- 400ギガ・800ギガアプリケーションが牽引
- グローバルネットワークOEM、ハイパースケーラー、AIアプライアンスメーカーが顧客
事業展開の進捗
- OCPでPCIeリタイマーを初公開(Gen 6とGen 7シリコン)
- カレンダー2025年に顧客サンプル提供開始予定、2026年に量産収益を見込む
- 新製品の1テラビット/秒PCIe AECをデモ
顧客基盤
- トップ3顧客がそれぞれ売上の10%以上を占める
- Microsoft: 11%
- 第2のハイパースケーラー: 33%(前四半期の31百万ドルから24百万ドルに減少)
- 新興ハイパースケーラー: 14%
- さらに4社の顧客が売上の5-10%を占める
- 顧客・製品の両面で多様化が進展
第3四半期の見通し
- 売上高は115-125百万ドルを予想(前四半期比67%増)
- 非GAAPグロスマージンは61-63%を見込む
- 非GAAP営業費用は42-44百万ドルを予想
- 加重平均希薄化後株式数は約184百万株を想定
通期および長期の見通し
- 第3四半期から第4四半期にかけて二桁の売上成長を見込む
- 2024年度から2025年度にかけて100%以上の売上成長を予想
- 非GAAP営業費用の成長率は売上成長率の半分以下に抑制する方針
- 長期的な事業モデルとして、非GAAPグロスマージン63-65%、非GAAP営業マージン30-35%を目標
質疑応答ハイライト
Q3ガイダンスについて
- 市場予想を大きく上回るガイダンスの背景:
- 過去90日間で複数のプロジェクトが予想以上の規模で具体化
- 特にAEC製品の需要が強い
- 顧客との設計活動が活発に進展
- 来期も年間50%程度の成長を期待
- Q4に向けても二桁成長を予想
AECの競争環境について
- 競争環境に大きな変化はない
- 市場は複数のサプライヤーを求めているが、十分な規模がある
- Credoの戦略:
- 独自の差別化製品を最初に提供
- 顧客との資格認定を最初に取得
- 量産資格を最初に獲得
- システムレベルのソリューションとしての複雑性が参入障壁
- カスタマイズされたSKUの迅速な提供と高品質・高信頼性が強み
ZeroFlap AECsについて
- AIクラスターのネットワーク信頼性が最優先事項に
- 液冷と電源供給の進歩により、より短い接続が可能に
- レーザーベースの光学製品と比較して本質的に信頼性が高い
- リンクフラップの影響:
- 1回の瞬間的な接続途絶でクラスター全体が30分以上停止
- トレーニングの開始時点からやり直しが必要
- 数十万個のAECを出荷、リンクフラップによる故障報告なし
- 数十億時間の稼働実績
成長ドライバーについて
- 製品ライン別の市場規模:
- AEC市場が最大
- 光学DSPが2番目
- 銅ソリューション(ラインカードリタイマー、チップレット等)が続く
- すべての製品ラインで成長を見込む
- 来期はAECが主要な成長ドライバー
- 光学製品は成長率では高い可能性があるがベースが小さい
GPU/顧客との関係について
- 特定のGPUアーキテクチャには依存せず
- NICカードとのインターフェースが重要
- GPUあたりのAEC比率は上昇傾向
- 現在の成長は主にGPU導入数の増加による
- 長期的な成長要因:
- GPU導入数の増加
- GPUあたりのAEC接続数の増加
- より高いASP製品へのシフト
在庫状況について
- サプライチェーン全体で在庫状況を監視
- 現在の顧客の消費率は高水準
- ロジスティクスパートナーでの在庫積み増しの兆候はない
- 出荷製品のフロースルーを綿密にモニタリング
顧客戦略について
- 米国ハイパースケーラーに注力
- Oracle、xAI、Omnivaなども含む
- すべての米国ハイパースケーラーが最終的にAECを採用すると予想
- 光学DSPも同様の戦略で全顧客への浸透を目指す
- カスタマイズされたソリューションの提供が強み
- 過去数四半期で20以上のSKUを開発
光学DSPビジネスについて
- 50ギガ・100ギガ製品が2025年度の成長をけん引
- 200ギガ製品は2027年度に本格的な高出荷を見込む
- 光学モジュールメーカーとの関係拡大
- エンドカスタマーの資格認定活動も増加
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