チポトレ(ティッカー:$CMG)の2024年度第2四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.34 | $0.32 | 〇 |
売上高 | $2.97B (YoY +18.2%) | $2.94B | 〇 |
業績ハイライト
財務実績
- 第2四半期の売上高は18.2%増加し、約30億ドルに達した
- 既存店売上高は11.1%増加、取引件数は8.7%増加
- レストランレベルの利益率は28.9%で、前年比140ベーシスポイント上昇
- 調整後1株当たり利益は0.34ドルで、前年比36%増加
事業ハイライト
- デジタル売上高は全体の35%を占めた
- 53店舗の新規出店を行い、そのうち46店舗にChipotlaneを設置
- Chicken al Pastorの再導入が成功し、20%以上の利用率を達成
- スループット向上への取り組みが奏功し、サービスと速度が改善
今後の見通し
- 2024年の新規出店目標は285〜315店舗を維持
- 中長期的には年間出店数を8〜10%まで引き上げる計画
- 今年の後半にSmoked Brisketを期間限定で再導入予定
- 通年のコンパラブル売上高成長率ガイダンスは中〜高単位数台を維持
質疑応答ハイライト
売上トレンドについて
- 6月のコンパラブル売上高成長率は約6%に落ち着いた
- 7月は休日や天候の影響で読みづらいが、6月と同様のトレンドと見ている
- ブランドメトリクスは過去最高を記録し、バリュー、食品スコアなどが改善
- 夏場の消費者行動変化による季節性の影響が見られる
マージンへの影響要因
- 第3四半期のレストランレベルの利益率は約25%と予想
- 主な影響要因:
- Chicken al PastorからSmoked Brisketへの移行による一時的な影響
- アボカドと乳製品の価格上昇(年末か来年初めには正常化すると予想)
- 適切で豊富な分量提供への投資(効率化とイノベーションで相殺可能)
スループット改善について
- 4月に最大の改善を達成し、その後も良好なスループットを維持
- 現在、ピーク時間帯に「エクスポ」ポジションを配置している店舗は約50%
- エクスポ配置がスループット向上の最大の要因であり、今後さらに増加させる計画
- 中期的にピーク時間帯のスループットを20台中盤から20台後半に引き上げることを目指す
メニュー戦略とLTO(期間限定商品)について
- 春と秋にLTOを導入する戦略を継続
- 過去のLTOを再導入する際は、経験を活かしてより効果的なマーケティングと実行が可能
- 優れたオペレーションがLTOの効果を増幅させる
- Braised Beef Barbacoa(煮込み牛肉のバルバコア)のマーケティング施策が成功
自動化とイノベーションについて
- 自動化デジタルメイクラインを8月末か9月初めに1店舗に導入予定
- 様々な効率化施策を段階的に導入(Autocado、野菜スライサー、両面グリルなど)
- AIとビジョン技術を活用し、スタッフのサポートを強化
- 短期、中期、長期のイノベーションポートフォリオを構築中
カリフォルニア州の賃金引き上げの影響
- 州全体で業界の支出が減少している傾向が見られる
- 個別の店舗データを見ると、大幅な価格引き上げと支出減少に相関関係は見られない
- マクロ的な影響により、レストラン業界全体で支出が減少している可能性がある
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