コンフルーエント(ティッカー:$CFLT)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.08 | $0.07 | 〇 |
売上高 | $271.12M (YoY +24.8%) | $264.39M | 〇 |
ガイダンス 2025Q2EPS | $0.085 ($0.08~$0.09) | $0.08 | 〇 |
ガイダンス 2025Q2売上高 | $267.5M ($267M~$268M) | $278.6M | × |
ガイダンス 通年EPS | $0.36 | $0.35 | 〇 |
ガイダンス 通年売上高 | $1.105B ($1.10B~$1.11B) | $1.16B | × |
業績ハイライト
売上と成長率
項目 | 金額 | 前年同期比成長率 |
---|---|---|
総売上高(非GAAPベース) | 約271.8百万ドル | +25%(推定) |
サブスクリプション収益 | 260.9百万ドル | +26% ✅ |
Confluent Cloud収益 | 142.7百万ドル | +34% ✅ |
Confluent Platform収益 | 118.2百万ドル | +18% ✅ |
米国売上高 | 156.4百万ドル | +23% |
米国外売上高 | 114.7百万ドル | +28% ✅ |
- 収益の96%がサブスクリプション収益。
- クラウド収益はサブスクリプション収益の55%を占める。
- 閏年効果により約1.6百万ドルの収益減少影響あり(営業日が1日少なかった)。
利益・マージン指標
指標 | 数値 | コメント |
---|---|---|
サブスクリプション粗利益率 | 81.7% | 前年比+1.0pt ✅ |
非GAAP営業利益率 | 4.3% | ガイダンス(約3%)超え ✅ |
非GAAP純利益 | $0.08/株 | 希薄化後株数: 約368百万株 |
非GAAPフリーキャッシュフローマージン(調整後) | 1.8% | 1Q給与支払変更による14ptの影響を除外後の値 ❌ |
現金および有価証券 | 1.92十億ドル | 健全な財務基盤 ✅ |
顧客指標
指標 | 数値 | 前期比増加 |
---|---|---|
総顧客数 | 約6,140社 | +340社(過去3年で最大)✅ |
$20,000以上ARR顧客数 | 2,487社 | +41社 |
$100,000以上ARR顧客数 | 1,412社 | +31社 |
$1百万以上ARR顧客数 | 210社 | +16社(過去最高)✅ |
- NRR(ネットリテンション率):117%(安定維持)
- GRR(グロスリテンション率):90%以上(過去から一貫して維持)✅
業績見通し(ガイダンス)
Q2 2025 ガイダンス
指標 | ガイダンス |
---|---|
サブスクリプション収益 | $267〜268百万(+19% YoY) |
非GAAP営業利益率 | 約5% |
非GAAP EPS | $0.08〜$0.09 |
通期2025年ガイダンス
指標 | ガイダンス |
---|---|
サブスクリプション収益 | $1.1〜1.11十億(+19〜20% YoY)✅ |
非GAAP営業利益率 | 約6% ✅ |
非GAAP EPS | 約$0.36 |
フリーキャッシュフローマージン | 約6%(Q1の給与変更による-3〜4pt除外後) |
- クラウド収益の比率は、Q4には約58%に達する見込み(各四半期で約1ポイントずつ上昇)。
- 通年の成長率において後半の加速は織り込まれていない → 慎重な見通し ❗
質疑応答ハイライト
1. マクロ環境とクラウド消費の鈍化
Q(JPMorgan): 大口顧客の消費最適化について詳しく教えてください。
A(Jay Kreps):
- 3月にクラウドの一部大口顧客で最適化と新ユースケースの追加ペース鈍化が見られた。
- SMB(小中規模企業)ではその傾向は確認されず、地理的・業種的にも偏りはなかった。
- 従来は「最適化→成長」のパターンがあったが、今回は保守的に「回復なし」で見積もり。
A(Rohan Sivaram):
- ACV(年間契約額)やRPOは引き続き堅調。特にクラウドでもマルチイヤー契約の増加。
2. WarpStream、Flink、Tableflowなどの新製品
Q(RBC, Wells Fargo 他): Flink や Tableflow の進捗は?
A(Jay Kreps):
- FlinkおよびTableflowはクラウド・CP両方で強い牽引力あり。
- TableflowはAWS上でGA(一般提供)開始し、顧客からの反応は「過去最高レベル」。
- WarpStreamについてもCursorや新興GenAI企業で採用進展。
- これら新製品は別料金で提供されており、KafkaやConnectなどの既存製品の追加利用にもつながっている。
3. AI関連需要と顧客事例
Q(Wells Fargo): AIとの関連性について、どんなユースケースが増えている?
A(Jay Kreps):
- 2方向のAI需要を確認:
- AI企業自身への導入(例:Cursor)
- 大企業におけるリアルタイムデータ活用(エージェント型AIなど)
- データの即時性・整合性がAI用途で重要視されており、Confluentの「Stream・Connect・Process・Govern」機能が評価されている。
4. ハイブリッドモデルとConfluent Platform(CP)の強さ
Q(Morgan Stanley, Deutsche 他): Confluent Platform(オンプレ)売上が好調な理由は?
A(Jay Kreps):
- CPはQ1で18%成長、OEMやSIパートナーを通じた大型契約が国際市場で増加。
- クラウド偏重の投資から、より慎重でハイブリッドなIT戦略に回帰する企業が増加。
A(Rohan Sivaram):
- $1M以上ARR顧客のうち、約7社がCP主導、50%がハイブリッド、13社がDSP利用。
5. ガイダンスの保守性と成長ドライバー
Q(Needham, Barclays): 成長ドライバーの内訳や保守的ガイダンスの背景は?
A(Rohan Sivaram):
- 成長ドライバーは以下の4本柱:
- OSS Kafkaからの移行(ストリーミング市場)
- DSP(Flink, Connect, Tableflow)へのアップセル
- AI対応ユースケース
- パートナーエコシステム(OEM/SI/MSPなど)
- 今期後半に加速は見込まず、安定成長を想定。
6. Go-To-Market体制と営業生産性
Q(William Blair, Raymond James): 新たなCRO任命や営業体制についての見解は?
A(Jay Kreps):
- 新CRO Ryan Mac Banは既存のSVPから昇格で即戦力。
- 昨年の消費モデル変更と比べて、今年は営業体制の変更が少なく安定しており、新製品の営業展開に注力可能。
コメント