セルシウス(ティッカー:$CELH)の2025年度第1四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
EPS | $0.18 | $0.19 | × |
売上高 | $329.28M (YoY -7.4%) | $342.3M | × |
📊 業績ハイライト
📉 売上高と成長率
項目 | 数値 | 前年同期比 | 備考 |
---|---|---|---|
売上高(GAAPベース) | $329.3百万 | -7% | Q1 2024の販促活動および全国展開の反動 |
北米売上(概算) | 約$306.5百万 | -(内訳不明確) | プロモーション、販促費の影響を含む |
国際売上 | $22.8百万 | +41% | 英国、アイルランド、仏、豪、NZ等で伸長 |
コメント:
- 減収要因は、Q1における販売速度の鈍化、販促プログラムの時期・構造の変更、前年の高い比較ベース(Essentials全国展開と販促)。
- 国際事業は非常に好調で、堅調なオーガニック成長を実現。
💰 利益指標
指標 | 数値 | 前年同期比 | 備考 |
---|---|---|---|
売上総利益(Gross Profit) | $172.4百万 | -$9.8百万 | 原材料の調達効率化により粗利率上昇 |
売上総利益率(Gross Margin) | 52.3% | +110bps | 原材料とパッケージ調達の効率改善 |
営業費用(SG&A) | $120.3百万 | +21.3百万 | Alani Nu買収関連費用、マーケ強化等 |
調整後EBITDA(非GAAP) | $69.7百万 | -$18.3百万 | EBITDA率は21.2%(前年は24.7%) |
調整後1株利益(EPS, 非GAAP) | $0.18 | 前年:$0.27 | 組織投資の影響で減少 |
コメント:
- 組織基盤強化、買収関連費用により利益は圧迫されたが、粗利率の改善が下支え。
- SG&A増加は戦略的投資の一環。
🧾 財務体質
指標 | 数値 | 備考 |
---|---|---|
現金残高(3/31時点) | $977百万 | 買収前のキャッシュポジション |
債務残高 | なし | 買収後、$900百万の債務発生予定 |
Alani Nu買収総額 | 約$1.4B(現金+株+債務) | 2025年Q2から反映 |
📦 事業トピックス・見通し
- Alani Nu買収完了(4/1):Celsiusと合わせて、カテゴリー成長の20%を占める。
- 国内シェア動向(Circana調査):
- Celsius:10.9%
- Alani Nu:5.3%(+221bps、YoY)
- 総合:16.2%(+81bps、YoY)
- 製品・イノベーション:
- 新製品:CELSIUS Playa Vibe、Retro Vibe、Mango Lemonade
- 多パック販売比率拡大(MULO Plusで28%〜55%)
- 新カテゴリ:CELSIUS HYDRATION(糖分ゼロ・カフェインゼロ電解質パウダー)
- 流通・販売チャネル強化:
- Home Depot 1800店舗への展開
- Subway 全国18,000店舗での導入
- 食品サービス部門が北米売上の13.4%を占める
- マーケティング活動:
- NIL提携:136人の大学アスリートと連携(March Madnessキャンペーン)
- MLBスターJuan Sotoとのタイアップ(Walmart販促)
- Jayden Danielsを起用したCELSIUS HYDRATIONアンバサダー活動
❓ 質疑応答ハイライト
🔍 質問:業界全体の好調要因とCelsiusの施策(Jefferies)
Q:なぜエナジードリンク市場が他のCPGよりも強い成長を示しているのか?
A(Fieldly):
- Q1はカテゴリー全体として非常に好調。
- 機能性・健康志向といったトレンドが消費者に支持されている。
- 各社のイノベーションが消費者の関心を高めている。
Q:Celsiusの「バランス型」戦略とは?
A:
- 2024年Q1のような過度な投入ではなく、通年で安定的な販促・新商品投入にシフト。
- ブランドのDNAを分析し、Live Fitキャンペーンで消費者への浸透を強化。
📉 質問:北米売上の減少要因の内訳(UBS)
Q:2%のリテール売上成長に対して、売上が7%減少した背景は?
A(Fieldly / Langhans):
- スキャナーデータでは-4%程度、帳簿上は-7%
- 要因:
- 1〜2ポイント:販促や流通インセンティブ増加
- 一部のチャネルでQ4に前倒し出荷あり(非DSD)
- 大口得意先向けプロモーションのタイミングによるズレ
💵 質問:価格設定とプロモーション戦略(BNP Paribas)
Q:Monsterの値上げに対する市場の反応と自社の対応は?
A(Fieldly):
- 消費者の購入行動を慎重に注視中(シングルから多パックへ移行傾向)
- 2024年Q4に価格改定済み。現在は販促活動の柔軟性を確保する戦略を優先。
🛒 質問:棚スペースの拡大・Alani Nuの展開(William Blair)
Q:今年の棚スペースの増加量とAlani Nuの展望は?
A(Fieldly):
- Playa Vibe等の新製品で棚拡大狙う
- チェックアウト近辺への冷蔵棚設置が大きな成果
- Alani Nuは女性層に強く、CVSなど新チャネルへの展開進行中
🧾 質問:Costcoでの減少・販促費の影響(JPMorgan)
A(Langhans):
- Costcoでのスキャナー売上は好調。前年の販促による前倒し出荷が減少要因。
- 販促・流通インセンティブがQ1とQ2では数ポイントのプレッシャー。
- Q3〜Q4ではその反動で正の効果を見込む。
🏭 質問:粗利率の向上とその持続性(Piper Sandler)
A(Langhans):
- 調達効率とスケール効果で粗利率向上(Q1で52.3%)
- 短期的には安定、50%を通年目標とする
- 中長期はアルミ価格や関税政策の影響を注視
🧃 質問:Alani NuとCelsiusの棲み分け(Stephens)
A(Fieldly):
- 消費者層は異なり、カニバリゼーションは最小(クロスオーバー率約15%)
- Alani Nuは大学、女性向け、非伝統チャネルで拡大中
- 小型店舗では共用冷蔵庫も視野に
🌍 質問:国際展開の進捗(ROTH)
A(Fieldly):
- 豪州、NZ、英国などで好調スタート
- グローバルな健康志向の波に乗り、長期的に新市場も模索中
🧾 質問:粗利率の見通しとAlani Nuの影響(Deutsche Bank)
A(Langhans):
- コア事業の粗利率目標は50%、Alaniは中〜低40%台
- Q2はAlani買収に伴う在庫ステップアップで一時的な影響あり
- モデリングコールで詳細を公表予定
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