バイオマリン・ファーマスーティカル(ティッカー：$BMRN)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
| 結果 | 予想 | 判定 | |
|---|---|---|---|
| EPS | $0.92 | $0.74 | 〇 |
| 売上高 | $747.31M (YoY 15.6%) | $711.05M | 〇 |
| ガイダンス 通年EPS | $4.30 ($4.20～$4.40) | $4.16 | 〇 |
| ガイダンス 通年売上高 | $3.15B ($3.10B～$3.20B) | $3.10B | 〇 |
🟢 業績ハイライト
2024年通期業績（前年比成長率）
| 項目 | 2024年実績 | 前年比成長率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 28億5,000万ドル | +18% |
| 非GAAP営業利益率 | 28.6% | +9.2pp |
| 非GAAP希薄化EPS | 3.52ドル | +69% |
| 営業キャッシュフロー | 5億7,300万ドル | +260% |
ポイント:
- 売上高: 18%増の28.5億ドルで、市場予想を上回る記録的な成長を達成。
- 営業利益率: 28.6%と前年から9.2ポイント改善。
- EPS: 3.52ドルで前年から69%増加。
- キャッシュフロー: 260%増加の5億7,300万ドルを達成し、2027年までに12.5億ドル超の目標達成に向け順調。
第4四半期業績（前年比成長率）
| 項目 | 2024年Q4実績 | 前年比成長率 |
|---|---|---|
| 売上高 | 7億4,700万ドル | +16% |
| 非GAAP営業利益率 | 31.1% | +7.8pp |
| 非GAAP希薄化EPS | 0.92ドル | +88% |
ポイント:
- VOXZOGO: 全年同期比**+56%成長、Q4売上は2億800万ドル**
- 酵素療法: 2024年通年で19億ドル、前年比**+12%**
- PALYNZIQ: Q4は**+17%**成長
製品別ハイライト
| 製品名 | 2024年通期売上高 | 前年比成長率 | 主な要因・コメント |
|---|---|---|---|
| VOXZOGO | 7億3,500万ドル | +56% | 幼児患者の新規導入、米国および国際市場での拡大 |
| 酵素療法 | 19億ドル超 | +12% | NAGLAZYME、VIMIZIM、BRINEURAの堅調な成長 |
| PALYNZIQ | 4億8,000万ドル | +17% | 日本および米国での新規患者導入と治療再開 |
VOXZOGO地域別売上比率:
- 2024年通期: 米国24%、米国外76%
- Q4: 米国26%、米国外74%
2025年見通し
| 項目 | 2025年ガイダンス | 成長率 (対2024年) |
|---|---|---|
| 売上高 | 31億〜32億ドル | +10% |
| 非GAAP営業利益率 | 32%〜33% | +3.9pp |
| 非GAAP希薄化EPS | 4.20〜4.40ドル | +19% |
| 営業キャッシュフロー | 12.5億ドル超（2027年目標） |
製品別成長要因:
- VOXZOGO: 2025年売上は9億〜9.5億ドルを見込む
- PALYNZIQ: 青少年への適応拡大（12〜17歳）、2025年後半に申請予定
- 酵素療法: 高シングル・デジット成長
🔍 質疑応答ハイライト
VOXZOGOの成長と見通し
Q: VOXZOGOの成長率が鈍化しているように見えるが、どの地域からの成長を見込んでいるか？
A:
- 地域別:
- 米国: 0〜5歳の新規患者が主要成長ドライバー
- 国際: ドイツ、ブラジルが成長牽引
- 成長戦略:
- 処方医基盤の拡大（特に小児内分泌医）
- 60カ国以上への販売国拡大（2027年目標）
- 国際診断ガイドラインに基づく早期診断と治療推進
事業開発（BD）戦略
Q: BioMarinは事業開発においてどのような資産を優先するか？
A:
- 重点領域: 遺伝的疾患を中心に、プレクリニカルおよび臨床段階の資産を検討
- J.P. Morganカンファレンス: 155件のパートナリング会議を実施
- 目標: 内部R&Dと外部イノベーションによる成長推進
DMDプログラム（BMN 351）
Q: BMN 351の25週バイオプシーデータで10%のdystrophinレベルが達成可能か？
A:
- 現状: 第I/II相試験の9mg/kg用量群で投与進行中
- 25週データ: 2025年中期に発表予定
- 目標: **10%**以上のdystrophinレベル達成を確認
酵素療法（ERT）の成長動向
Q: 2025年の酵素療法事業の成長見込みと利益率は？
A:
- 成長率: 高シングル・デジットのCAGRを維持
- 主な推進要因:
- PALYNZIQ:**+17%**成長、青少年適応拡大による需要増
- NAGLAZYME、ALDURAZYME:2024年Q3の大量注文の反動で2025年成長率は一時的に低下見込み
- 利益率: 事業部単位での営業利益率は全社平均を上回る水準
📊 総括
- 強い成長: 2024年は記録的な業績達成、売上+18%、EPS+69%、キャッシュフロー+260%
- 2025年見通し: 売上+10%、EPS+19%、営業利益率+3.9pp
- 主要製品: VOXZOGO、PALYNZIQ、酵素療法が成長を牽引
- 事業開発: BD戦略強化、外部イノベーションへの投資拡大
⚖️ リスク要因:
R&D: 臨床試験の進捗とデータの不確実性
VOXZOGO: 競合FGFR阻害剤の市場参入リスク
酵素療法: 一部製品の発注タイミングの影響
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