バンブル(ティッカー:$BMBL)の2024年度第4四半期決算についてまとめます
決算概要
アナリスト予想平均と結果の比較をまとめます。
結果 | 予想 | 判定 | |
---|---|---|---|
売上高 | $261.6M (YoY -4.4%) | $260.45M | 〇 |
ガイダンス 2025Q1売上高 | $245M ($242M~$248M) | $256.88M | × |
🟡 業績ハイライト
🟢 2024年第4四半期業績サマリー
項目 | 実績値 | 前年同期比 | 備考 |
---|---|---|---|
総売上高 | $262百万 | +2% (為替影響-3百万ドル含む) | 売上ガイダンス上限で着地 |
Bumbleアプリ売上 | $212百万 | -4% (為替影響-2百万ドル含む) | ガイダンス上限を上回る |
Badoo & その他アプリ売上 | $49百万 | -7% (為替影響-1百万ドル含む) | |
総課金ユーザー | 420万人 | +5% | Bumbleアプリ課金ユーザー280万人 |
ARPPU(1ユーザー平均売上) | $20.58 | -9% | 地域構成の変化が影響 |
調整後EBITDA | $73百万 | 28% マージン | ガイダンス上限で着地 |
フリーキャッシュフロー | $114百万 | ||
自社株買い | $40百万 | 年間合計で$214百万実施 |
🟠 2024年通期業績サマリー
項目 | 実績値 | 前年同期比 | 備考 |
---|---|---|---|
総売上高 | $1.072十億 | +2% | ガイダンス上限で着地 |
Bumbleアプリ売上 | $866百万 | +3% | 課金ユーザー29万人増加 |
調整後EBITDA | $304百万 | 28% マージン | 220bps改善 |
現金および現金同等物 | $204百万 | ||
自社株買い | $214百万 | 残り買い戻し枠 $65百万 |
🔴 2025年第1四半期ガイダンス
項目 | ガイダンス範囲 | 前年同期比 | 為替影響除外時 |
---|---|---|---|
総売上高 | $242~248百万 | -7% ~ -10% | -4% ~ -7% |
Bumbleアプリ売上 | $198~202百万 | -6% ~ -8% | -3% ~ -5% |
Bumbleアプリ課金ユーザー | -100,000~120,000 | エコシステム強化に伴う減少 | |
調整後EBITDA | $60~63百万 | 25% マージン |
🔑 主な経営陣のコメント
- Lidiane Jones(CEO):
- エコシステムの健全化を最優先。悪質アカウントの排除と有機的マーケティングに注力。
- 新機能:
- Discoverタブ: 興味関心に基づいたパーソナライズされたマッチング体験。
- AI写真ピッカー: プロフィール作成支援。
- ID認証、シェアマイデート、レビュー送信前確認: 安全性強化。
- インスタントマッチ: リアルでのプロフィール共有機能。
- Whitney Wolfe Herd(復帰予定CEO):
- 「オンラインデート体験を再び楽しいものに変える」ことをミッションに掲げ、ブランド価値を強化。
- カスタマー中心の製品開発と効率的な経営体制の構築を推進。
- Anuradha Subramanian(CFO):
- 2025年の主要方針:
- 製品開発および技術投資の強化。
- エコシステムの最適化に伴い、短期的に課金ユーザーの減少を予想。
- FruitzおよびOfficialアプリの終了により、年間**$12百万**の売上減少見込み。
- 為替影響: 2025年通年で約**2%**の逆風を想定。
- 2025年の主要方針:
🔷 質疑応答ハイライト
🔸 業界動向と戦略
Q: オンラインデート市場の課題と機会についてどう考えるか?(Eric Sheridan, Goldman Sachs)
A: (Whitney Herd)
- デート需要は依然として強いが、従来のアルゴリズム中心のマッチングがユーザーに不安や拒絶感を与えている。
- Bumbleは「自信」「好奇心」「喜び」を取り戻す体験を提供し、**「人々が再び恋愛に恋する」**ことを目指す。
🔸 CFO人事とCEOの長期的な関与
Q: CFOの後任について。また、Whitney氏は長期的にCEOを務める予定か?(Shweta Khajuria, Wolfe Research)
A: (Whitney Herd)
- CFO採用は最優先事項であり、現在候補者を積極的に選定中。
- 自身のCEO復帰は**「名誉であり、短期的な義務ではない」**と明言。
🔸 Discoverタブとユーザーエンゲージメント
Q: Discoverタブの詳細とトップオブファネルの動向について(Cory Carpenter, JPMorgan)
A: (Lidiane Jones)
- Discoverタブ: 興味関心を基盤にしたマッチング機能。無料機能として提供し、特に若年層のエンゲージメント向上に寄与。
- フィルター機能の採用率が高く、Discoverユーザーはマッチ率向上を実感している。
🔸 課金ユーザーと収益戦略
Q: 課金ユーザーの減少と安全機能導入の影響について(Logan, TD Cowen)
A: (Anuradha Subramanian)
- 100,000~120,000人の課金ユーザー減少を見込む。エコシステム強化とマーケティング再編に伴う短期的な影響。
- 短期: エンゲージメント向上に注力
- 中長期: エンゲージメントの先にコンバージョンを促進し、収益拡大を目指す。
🔸 若年層のデート市場動向
Q: 若年層のデート市場参入の遅れと収益戦略への影響(Andrew Marok, Raymond James)
A: (Lidiane Jones)
- 若年層は**「関連性」と「安全性」**を重視しており、新機能やマーケティング戦略で対応。
- DiscoverタブやBFFがトップオブファネルを拡大し、エコシステム強化を牽引。
🔸 コスト構造とマージン
Q: Q1ガイダンスでEBITDAマージンが25%に低下する要因と2025年のマージン見通し(Nathan Feather, Morgan Stanley)
A: (Anuradha Subramanian)
- 主要因は売上減少と製品・技術投資。
- マーケティングはROIを重視し、厳格なコスト管理を継続。
- 2025年通年ではマージン圧縮を見込むが、成長再加速後に再拡大予定。
🔍 総括
- ポジティブ要素 🟢
- エコシステム強化: 健全なユーザーベース構築とトップオブファネルの改善が進行中。
- 製品革新: Discoverタブ、AI写真ピッカー、安全機能などの導入がエンゲージメントを押し上げ。
- 財務健全性: 強固なキャッシュポジション($204百万)と積極的な株主還元($214百万買い戻し実施)。
- 経営体制: Whitney HerdのCEO復帰と強力な経営陣によるリーダーシップ。
- ネガティブ要素 🔴
- 課金ユーザー減少: 短期的に100,000~120,000人の減少を見込み、収益への影響が懸念。
- マージン圧縮: 売上減少と技術投資により2025年は25%マージンまで低下予想。
- アプリ終了: FruitzとOfficialの閉鎖により、年間**$12百万**の売上減少見込み。
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